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カラマツソウ   北海道 大雪山(黒岳)2009.7.21

カラマツソウ

 このカラマツソウは、大雪山(黒岳)の頂上に近いところに、純白の花びらが高山の清々しい大気と溶け合うように咲いていました。本州の高山帯と北海道の山々に咲いているもので、四国では見られない花です。かつて北アルプスに登ったときに、少しだけ見た記憶があります。しかし、この大雪山ではあちこちに、前回の「今日のみ言葉」に出したチシマノキンバイソウ(千島の金梅草)などとともに見られて、純白のアクセントを感じさせてくれたものです。

 それは、神の国の一瞥をさせてもらったような感じで、地上であのような清い花畑は人の少ない北海道の山々が最もよく味わうことができるように思います。希望といのちのシンボルである緑の葉、そこから咲いた真っ白い花、それはいかなる汚れも感じさせない雰囲気があります。

 人間はどんなに努力してもなお、罪のけがれから逃れることができず、それゆえにこそ私たちは、キリストが十字架によってそのけがれを清めてくださったことを信じて、清めを受けるしか道がありません。

 しかし、こうした高山に太古の昔から咲き続ける植物は、はじめから神の国の清さといのちを持ち続け、それを訪れる私たちに静かに示しているのです。山そのものが神の力と永遠を語り続ける存在ですが、そこに厳しい寒さや積雪に耐えて咲く花は、揺るぎない山々の力のなかに、繊細さをたたえた存在で、神の大いなる奇跡というほかはありません。(文、写真とも T.YOSHIMURA

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