戻るボタン次へ進むボタン  野草と樹木たち     コバイケイソウ 
   
福島県  鎌沼(標高1770m)にて     2013.7.22 撮影 
 
コバイケイソウ     福島県  鎌沼(標高1770m)にて     2013.7.22 撮影  これは、福島県の標高2000m級の山々が連なる吾妻山にある鎌沼とその周辺に咲いているコバイケイソウです。この野草は、本州中部以北、北海道に分布し、深山や亜高山の湿った場所に生えるもので、四国や近畿の山では見ることのできないものです。高さは1mほどになり、小さいバイケイソウ((小梅蕙草)という意味。バイケイソウは、日本各地の山地にあるけれども、花はこのコバイケイソウが大きく豊かで美しい光景となるので、夏の高山の代表的な花の一つとして知られています。
この写真は、鎌沼という、沼というより小さい湖というべきものの一部ですが、標高が高いので、真夏であっても肌寒く感じられる風が吹きわたっていました。ほとんど人も通らないこの付近は、そのこの世から隔絶したような静けさと風景ゆえに、天上の湖という感を与えました。今でこそ、福島西インターから車で40分ほどで達する登山基地となっている駐車場から、 1時間半ほど登ると、この地に達することができますが、車道ができる以前は、ふもとから56時間もかけて登ってはじめて目にする光景だったのです。

 高山にある湖、その上を吹きわたる風は、いのちの水と風であり、じっさい疲れた心身をいやしてくれる天来の賜物として感じられました。
こうした水、そして花、風は人間の造ったものでなく、人間よりはるか昔からあったもの神の直接の御手によりて創造されたものゆえ、こうしたものに心身を浸すことで、神の御手のうちに置かれているという気持ちでした。

自然というものは、私たちが適切に交わるときには、つねにそこから清い力、また美しさに触れて心身がリフレッシュされるものです。人間世界とはまったく異なる清い世界だからです。 (文・写真 T.YOSHIMURA

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