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ジンジソウ(人字草)         徳島県中津峰山               2007.11.3

ジンジソウ(人字草)

 この花は、湿った岩の上などに生えます。この写真は、小さな滝のそばでひっそりと咲いていたもの。私の家から八キロほどのところから登山口がある山(標高773m)で、その一つの谷には、滝が五つ連続しているので五滝と言われています。もう長い間行く機会がなかったのですが、「いのちの水」誌の11月号にも触れた桂の木の大木があるので、その美しい黄葉と香りある落葉に触れ、集会に参加している人にその独特の香りある落葉を採取して紹介したいと、土曜日集会のまえに立ち寄ったところ、このジンジソウが咲いていたのです。

 白い2枚の花びらが、「人」という「字」に似ているので、ジンジソウという名があります。あとの3枚の花びらはごく小さいので飾りのように見えます。 静かに語りかけてくるような花です。 なお、中央の花の左に見える葉は、イワタバコで、やはり水のしたたるような岸壁などに生えるもので、この植物は夏には紅紫色の美しい花を咲かせます。

 大分以前に、この山を歩いているとき、水の流れ落ちている岩肌に、このジンジソウの白い花がたくさん咲いていて、清流の水を受けて水が白い花になっていくように感じたほどです。

ほとんど日が当たらないような樹林帯の谷にあるのですが、こうした場所を好む植物もあり、実にさまざまのところに、多種多様な植物が生えています。

 人間もほかの人なら到底耐えられないようなところにあって、立派に耐えて花を咲かせている人を見ることもあります。 神が支えられるときには、人はさまざまの状況にあって育ち花を咲かせるのだと思われます。 (文、写真ともT.YOSHIMURA

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