ツバキ
ツバキ

ツバキ        わが家にて       2005.3.2 撮影

  

 冬の樹木の花と言えば、ツバキはとても親しいものです。
冬の寒さから身を守ろうとするかのように、厚い葉と花びらが、特徴的です。
ツバキという名前も、アツバキ(厚い葉の木 の意)とか、ツヤバキ(つやのある葉の木 の意)から作られたと考えられています。
なお、他のツバキの仲間と区別するために、ヤブツバキとかヤマツバキという名も用いられます。
 
私はこどものころ、家の下の方にある古いツバキの木に上ってよく遊んだものです。
あれから何十年も経ったけれども、そのときからほとんど成長もしていないのがわかります。

樹木には、クスノキ、スギ、マツ、ブナの木のように数十メートルにも及ぶ大木もあれば、ツバキのように、ふつうは6〜7メートル程度しかのびないのもあります。
 
ツバキの花の奥には、甘い蜜があります。
蝶や、蜂などの昆虫がいない冬であるゆえに、小鳥たちによって受粉してもらうのに都合のよいように、たくさんの蜜があります。

英語名を、Japanese rose(日本のバラ)と言います。
 
ツバキは、寒さ厳しいなかに、他の木々の花に先駆けて明るい大きな花を咲かせて春をつげるので、古くは神聖な花だとされ、春を告げる木、という意味で「椿」という漢字が日本で作られたということです。
 
このツバキの実から採取される椿油は、頭髪用だけでなく、薬用、食用、潤滑油ともなり、さらにその木そのもの(材)も、長寿の木として大切にされ、美術工芸にも広く用いられたということで、その花のよく鮮やかなことや有用性から、古代からよく知られていた日本の花木の代表的なものと言えます。
 
現代では、ツバキのこうした有用性は忘れられ、単に花だけの樹木と思われていますが、さまざまの用途があるように、神は創造されているのがわかります。   (文・写真ともに T.YOSHIMURA

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2005年3月