ザクロとナガサキアゲハ

ザクロとナガサキアゲハ

ザクロとナガサキアゲハ

     徳島県小松島市 日峰    2005.6.25

ザクロは、ペルシャやインド地方の原産で、古くから栽培されてきた植物です。ザクロの花、それは葉のゆたかな緑に対照的な赤い花をつけるのでよく目立ちます。この実は、ずっと以前にはわが家にもあったので、苦みのある皮の内側にあるたくさんの種のまわりについている部分が甘酸っぱく食べられるものでした。果皮や根の皮は、昔から駆虫剤として有名です。
 
聖書にも、ザクロはしばしば出てきており、旧約聖書には30回ほど出てきますから、親しまれた植物であったのがわかります。ちょうどこのザクロの花にその蜜を吸うためにきたのは、ナガサキアゲハという美しい蝶です。1824年シーボルトによって長崎で採集、発表されたので、この名前があります。私は子供のときに、家が山にあったためもあり、夏になると昆虫の美しさやその生活の様子に強く引きつけられ、各種の昆虫を追って、山を歩き回ったものでした。

このナガサキアゲハもその頃に知ったもので、アカタテハや、ルリタテハ、以前に「今日のみ言葉」で紹介したアサギマダラやカラスアゲハ、美しい独特の模様をしたイシガケチョウなどはことに心に残っています。
 
神ご自身の直接の創造物である、植物や昆虫の美しさや無限の多様性に触れると、人間のつくったものは単にその貧しい模倣に過ぎないのがよく分かります。  (文・写真ともに、T.YOSHIMURA

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2005年7月