福音 №410 20227

御言葉の真実

 

「今日も暑いね。今、聖書を読んでいて、『不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる』マタイ24:12-13とあるので、最後までイエスさまを信じ抜くこうと思わされています。あなたと共に。」

Hさんにメールを送ったら、すぐに

「毎日、本当に暑いですね。今日こちらは35度の猛暑日です。問題だらけの毎日、100パーセント全能の神様に信頼しようと思っているけれど、最後まで耐え忍ぶことができるかできるかどうか分からないです。念願のアメリカンブルーが手に入ったので、水やりしながら咲くのを楽しみに待っています。」と返信があった。

 

コロナで会えないままでは辛いからせめて最後は家でと、施設にいたお母様を自宅でお世話するようになって、はや10ヶ月。訪問看護やヘルパーさんが毎日来てくださっても、全盲の彼女にはやはりできないことも多いようだ。

「覚悟はしていましたが、それはそれは大変です」

「認知症が進んでいるから、幻覚幻聴があったり、昼夜転換の状態があるのは想定内だけれど、体力的にはきついです。」

「ロシア、ウクライナ攻撃で、また多くの人の血が流れ、寒い中、何十万の人々が国を追われて行くニュースを聞きながら、毎日自分のことばかりに心を向けていてはいけないと思わされています。・・・私自身も小さくて弱い者ですが、飢えや戦争、孤独、病気などの人はいくらでもいるから、自分ばかり苦しいのではないこと、忘れてはいけないと思います。」

「私は何の役割も果たせない中で、神様だけに希望をおいて、ゴールだけを心に描いて生きています。」

「母の体調が良くなくて、毎日点滴が続いています。飲食ができなくなったので、ほとんど点滴と薬ばかりで可哀そうに思います。」

「母の介護が長くなり、私も体と心ももう限界!と思うこともあるけれど、一つ一つクリアする度に、神様は乗り越えられない問題を私に与えることはなさらないことを実感して感謝が溢れます」

「単調な日々ですがうれしいことがありました。夕刻、三日間連続してホトトギスが鳴きました。近くの学校の木の上からでしょうか、はっきりした声で15分ほども鳴いていました。何十年も住んでいますが、こんなことは初めてです。これも神様からのなんらかのメッセージでしょうか」

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「あんまりつらい時は電話で話すとぐちになってしまうから」と、この頃はショートメールでのやり取りが多いけれど、今携帯メールを所々読み返していると、さまざまなことを思い出す。彼女と電話で話すと、最後は必ずと言っていいほど祈り合った。それも感謝があふれて、お互いに自然に祈りになるという感じだった。

30年前には「これがうまくいかなかったら、もうイエスさまを信じるのは止める」なんて物騒なことを言っていたのに、いつしか「もう何もいらない。イエスさまだけ、それが最高」と言うようになって。そんな彼女が「最後まで耐え忍ぶことができるかどうか分からないです」と書いてきたのは、大いに問題だけれど、でも、その次の文から深い平安と大きな喜びをいただいた。

「念願のアメリカンブルーが手に入ったので、水やりしながら咲くのを楽しみに待っています。」これは、彼女の目が見えている証ではないか。そうだ、御言葉は真実だと、彼女は私に教えてくれているのだ。

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京都の友人が毎日送ってくださる「今日の御言」、今朝は詩編145編、146編からだった。

「すべて主を呼ぶ者、まことをもって主を呼ぶ者に、主は近いのです」145:18

「わたしの魂よ、主を賛美せよ。命ある限り、わたしは主を賛美し、長らえる限り、わたしの神にほめうたをうたおう。」146:1-2

いただいた御言葉とお祈りをくり返し読みながら、145編と146編を開いてみると、そこには、「主は倒れようとする人をひとりひとり支え、うずくまっている人を起こしてくださいます。」145:14

「主は見えない人の目を開き、主はうずくまっている人を起こされる。」146:8とあった。

 

聖書の伝える救い、「罪の赦しと永遠の命」について、ヨハネ福音書524節では

「わたしの言葉を聞き、わたしを遣わされた方を信じる者は、(今すでに)永遠の命を持っていて、(最後の日に)罰を受けない。その人はもはや死から命に移っているのである。」(塚本訳)となっている。また、主の再臨によってやがて実現する神の国は、今すでに「あなたがたの中にある」ルカ17:21とも言われている。「アルファであり、オメガである。初めであり、終わりである」お方、神の御言は時空を超えている。

「主は見えない人の目を開き、主はうずくまっている人を起こされる」との御言葉も、待ち望むべき希望であるとともに、信じる者には(今すでに)与えられているのだ。

 

返信メールに記されていた、「100パーセント神様に信頼したいと願いつつ、アメリカンブルーの苗に水をやり、お母さんと共に、青く清らかな花が咲くのを待っている」というHさんの姿から、御言葉の真実が伝わってくる。「主は見えない人の目を開かれる」と、今の彼女が証している。

「信仰の友」とは、たとえ遠く離れていても、どんな困難の中にあっても、御言葉と祈りによってこんなにつながっているのだとうれしくなる。

ありがとう、早くお花が咲くといいね。