リストボタン詩の世界から    2006/5


一)
知性に光をあらしめよ、いよいよ明るく
心には敬虔の念を宿らしめよ、いよいよ深く。
知性と霊性とが階調を奏でて、
昔の通りに、そしていっそう響きも大きく、和音をならすために。(テニソン著「イン・メモリアム」13頁 入江直祐訳 岩波文庫)

Let knowledge grow from more to more,
But more of reverence in us dwell;
That mind and soul, according well,
May make one music as before.

as before as in the ages of faithTennyson

(上の訳文は、今から七〇年あまりも前の訳文であり、現代の人には分かりにくいところがあるので、次にこの詩が言おうとしているところを説明的に記しておく。)

正しき知識(知性)は、間違った考えや無知を破り、新たな洞察を生み、力となるゆえに、健全な方向へと成長していって欲しい。しかし、それ以上に、万物を創造し、正義と愛をもって支配されている神の御前にひざまずいて、畏れ敬う心こそ、いっそう人間に宿るようにと願う。そうすれば、古き信仰の燃えていた時代のように、知性と、霊的な働きが私たちの中で美しいハーモニーを奏で、真の成長がなされていくであろう。
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二)
雨注ぐ 花橘に風過ぎて 山ほととぎす 雲に鳴くなり(新古今集 巻三 夏歌二〇二)

・タチバナの花が咲いて香りを放っている。雨がそこに降り注いでいるが、風はその香りを運んでいる。その時、山のホトトギスの鳴く声が雨雲の中から聞こえてくる。
わが家においても、五月の中頃から六月にかけて、何度かホトトギスの印象的な鳴き声が響いてくる。何かを訴えようとしているような、独特の鳴き声である。
タチバナとは日本原産の柑橘類をいう。雨、花と香り、そして風とホトトギスの強い鳴き声、それらの自然の交差する状況がこの歌に現されている。神の創造された自然にはそれぞれに深い意味が込められているゆえ、私たちもさまざまの自然に対して敏感でありたいと思う。

三)
苦しみは とこしえならず 耐えしのび待たば ついには過ぎゆくものぞ

星月夜 悠久の空目前にして 大きみわざに言うこともなき (「真珠のうた」より)

・重い病に苦しむゆえに、狭い病室にこもる他ない作者にとって、夜空を仰ぐときにその広大無辺の星月は日々の重荷をしばし忘れさせ、心に翼を与えられる思いであったであろう。


リストボタン編集だより

五月、それは、新緑の最も美しい季節です。多くの樹木は毎年新たな芽を出して、初々しい黄緑色になり、内に込められた命を現してきます、日照時間も増え、気温が高くなることによって、植物たちは新たな成長をし、花を咲かせ、実を大きくしていきます。
主イエスは、ご自身をぶどうの木にたとえ、私たちはその枝だと言われました。
新緑の木々、その枝から、命に満ちた新芽を出して葉を繁らせ、花を咲かせ、実を付けていく、それは私たちが主イエスにつながっているときに、どのようになりうるかを指し示しているようです。

今年で三三回目を迎えたキリスト教(無教会)四国集会は、最初は高知県の信徒の方々の発案で、一九七四年に高知で特別集会として開催されたもので、そのとき、記念の会だからと愛媛、香川、徳島からも数人ずつ招かれて開かれたのでした。それがとてもよかったから、次から各県が順に担当して開催しようということになり、その翌年の夏に徳島県小松島市の日峰山頂の野外活動センターで開催され、今日まで続いてきたものです。
この三二年間に、多くの方々が参加し、交流し、互いに交わりを与えられ、そして誰も予想しなかった新たなよきことを主は起こして下さってきたのを思います。かつて四国に在住していて、近畿など四国外に住んでいる方も参加し、そこからまた新たな交流が生れていきました。最近では、近畿以外に、九州、中国、関東地方、さらに去年は韓国からも参加者もあってより広がりが与えられてきました。
こうした長い継続した集会になるということは誰も予想できなかったことで、この間の歩みを振り返るとき確かに神が私たちのあらゆる予想を越えて導いてきて下さったと感じます。
今後とも、一層主の恵みが満ちあふれる集会となっていき、救いを受ける人、信仰を新たにされる人、さらに信徒同士のつながりが深められて日頃の生活においても互いに祈り合うことができますようにと祈ります。

来信より
先日の四国集会では、皆さんと一年ぶりにお会いでき、また姉も共に参加できたので、とても嬉しかったです。イエス様を真ん中にして、皆さんと共に祈り、礼拝が持てた事は、神様の恵みでした。(九州地方の方)
・言われていますように、人間を中心とするのでなく、主イエスを真ん中にしてみんなが集い、語り、祈り、讃美すること、そこに天の国の味わいを感じさせていただいた二日間でした。

○…
(今年の四国集会によって)多くの恵みを戴けたことに深く感謝いたしております。大きな励ましと主にある友との交わりの刺激を戴き、さらに前進できたと感じています。
「アンケート」のご意見のように「若者たち」への対応が、本当に重要との思いを強くしました。これからの大切な課題です。
二〇〇七年 高知での四国集会のテーマ「一人も滅びないで」(ヨハネ316)は、心のこもったよいテーマと存じました。(四国の方)

朝ごとに、「いのちの水」誌を読みまして、新しい命の水を与えられます。何十年も聖書を読んでおりますが、「祈り」について、「復活」についてよく分かっていませんでした。今号(四月号)でくわしく教えていただき、ありがとうございました。特に、「祈りはどこにでも」によって涙の谷を歩んでいるような私には、深い感謝と慰めと希望が与えられました。貴誌には、季節の花のカットがあちこちにちりばめられているのは、大変よいと思います。(関東地方の方)


リストボタンお知らせ

六月十一日(日)は、神戸の夢野集会、高槻市の高槻集会に吉村 孝雄は聖書講話に出向きます。神戸は神戸市兵庫区菊水町十丁目39-11-1-417の上田 末春氏宅(電話 078-531-1365)にて、午前十時より十二時三十分ころ、後者は、高槻市塚原5-8-5 那須 佳子氏宅にて、午後二時~四時ころ。(電話 050-1331-7174) 問い合わせはこれらの連絡先か吉村 孝雄まで。

主日礼拝や夕拝の録音CD(MP3形式で録音)は引き続いて希望の方は申し出て下さい。九十分テープなら十本にもなっていたのですが、CDでは一枚に収まるので、DVDプレーヤかパソコンがある場合にはとても便利です。
なお、マザー・テレサの「日々の言葉」そしてその英語の原書(合計で三千円)は集会の内外から多くの希望がありましたが、まだ若干の余分がありますので希望者は連絡下さい。


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