リストボタン神の国への門    2006/6

この世には思いがけない事故、病気、あるいは災害、そして職場や家族の人間同士の問題などが生じてくる。それらが生じなかったような人でも、最後に老年という重荷が迫ってくる。そのいずれも状態がひどいときには生きていけないほどになるだろう。
なぜこのような目に会うのかと、やり場のない怒りや悲しみ、あるいは絶望感にひしがれることがある。
どうしてこの世はこれほど不公平なのか、ある人は生涯元気で家族も恵まれているのに、ある人は病気や家族などで重い荷物を負っている、なぜなのか、との疑問、運命への不満、悲しみや怒りなどが生じてくる。
しかし、そのようなどこにも道がないように見える状況にこそ、神の国へのひとすじの道が静かに続いている。かつて元気なときには全く道など見えなかったのに、苦しみの経験をした後に、いつしか自分のすぐそばから、道がはるかな高みへと道がつけられているのに気付く。
この世のどこにも平安の道がない、隠れ場もない、どこへ行っても安住の地はない、という時にも、神はそのような打ちひしがれた魂のすぐそばから、御国への道をつけて下さっているのである。


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