リストボタン休憩室  2007/10


彼岸花
今年の夏の暑さのために、ヒガンバナが十月の六日ころに最も多く花開いた状態になりましたが、このようなことは私の記憶にないことです。それほどこの夏は暑かったのが分かります。植物も秋になっていないと判断したわけでしょう。
この花は野山に少し咲いているとその緑の中で見事な赤色の美しさを感じさせます。わが家でも、ずっと以前に近くの小川の川岸から採ってきた株が毎年緑の中に強いアクセントとなって咲いています。 このヒガンバナは、地下茎(球根)にリコリンという化学物質を含みそれが有毒であること、また彼岸のころに一斉に咲いたり、葉が後から出てくるということ、触れるだけでもいけないなど間違った言い伝えもあって老齢の人は好まない人が多いのですが、そのようなことにとらわれないで、見つめるとき野草としては特別に大きく美しい花の造りを味わうことができますし、畦道や山沿いに一斉に赤い花が咲き揃う様は、秋らしさをたたえています。
これと同じ仲間のナツズイセンは時折みられる美しい花で、キツネノカミソリは近年は貴重な野草となっています。さらにヒガンバナの仲間のリコリスと言われる花は花屋にもみられる園芸植物で、ピンクや黄色の美しいものがあります。そして、誰もが愛好するスイセンもヒガンバナ科の植物なのです。

明けの明星、土星、火星
この頃、早朝四時過ぎには、金星が東から目を見張るような強い輝きをもって上ってきます。先日、この欄で紹介したあと、県外の方から初めて早起きして金星のすばらしい輝きを見たと知らせてきた方もあります。その金星の左下付近に土星も見ることができます。このように、明けの明星と並んで土星がみられるということはめったにないことなので、キリストにもたとえられている明けの明星を見たことのない人はぜひ、天気予報で翌朝が晴れであることを確認して見ることをお勧めします。できたら月が出ていない頃が一層金星の美しい光を見ることができます。「 わたし、イエスは輝く明けの明星である。(ヨハネの黙示録二二・16)」
なお、深夜十一時半頃には、東北東のあたりから、赤く強い輝きの火星が上ってきます。火星より先に、すばる(プレヤデス星団)の星の集まりが見え、その下方に雄牛座の一等星アルデバランが赤い光で輝いています。その左(北寄り)に強い輝きの御者座の一等星カペラが見えます。その二つの一等星を結ぶ線の下方に、赤く強い輝きの火星が見えてきます。


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