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○スミレがわが家の玄関を出たところに自然に咲いているのが目に入ります。ノジスミレというスミレの仲間で、もちろんそこに植えたわけではありませんが、いつからかひとりでに芽生え花を咲かせているのです。わが家の登り口にある山道でも、二種のスミレが以前から咲いています。タチツボスミレと、スミレです。後者は最近ではあまり見られず、濃い紫色が目立ちます。人がよく通るところであっても、抜き取られずに毎年咲いています。
通る人の目と心にささやかながら喜びを与えてきたと思われます。
山路きて なにやら ゆかし
すみれ草(芭蕉)
この句が自然に浮かんできます。
神は思いがけないところに意外な人をおいたり、よい本や音楽に出会わせたりします。それによってこの世の歩みのなかで何かさわやかなものを吹き込んでくれるのです。
この世の道にも、なにやらゆかし…といえるものがあります。
神は種を蒔くように、何かよいものをこの世のあちこちに蒔いて、芽生えさせておられるのを感じます。私たちの心の畑にも、よく静まってみると、神が蒔かれたものがいろいろとあるのに気付くし、それが芽を出してくるのを知らされます。


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