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(341)待ち望む
いましばらくの間、祈りと心の目覚めをもって、耐え忍ぶがよい。
あなたの家族や親しい人々のためにも。そうすれば、きっとあなたの最良のときが来る。
「主よ、私はあなたの救いを待ち望む」
(「眠られぬ夜のために」下 七月二五日の項 カール・ヒルティ著 )

・いつまでこの苦しい状態は続くのか、と日々悩み続けることがだれしもその人生の歩みのなかで生じるだろう。そうしたとき、このヒルティの言う、祈りと魂の目覚めを維持することを覚えたい。
祈りによって直面している困難を乗り越えるための霊的な力が与えられ、目覚めた心に主の御声が聞こえてくるまで。

(342)
…「愛はすべてにうち勝つ」
(Amor omnia vincit アモル オムニア ウィンキト)

これは、母の生涯について学ぶ最大の遺訓ーいや、彼女の性格の本質を形作ったところのものである。
(「ふるさと」175頁 南原繁著 東京大学出版会 一九五八年刊)

・私たちは一人一人いろいろな問題を抱えている。その最たるものは私たちの心の内なる罪である。しかしそれも神の愛が勝利してくださり、その罪は赦され、罪からの解放を与えられた。 また、その他、それぞれの人は、どうすることもできないような困難な問題を抱えている人たちも多いと思われる。それゆえに苦しみや悩みも深くなる。 そうした個人的な問題だけでなく、この世界には、過去、現在、そして前途にはさまざまの難問があり、解決不能のようにも見える。
しかし、神は万能であり、その神は愛であるゆえに、神の愛はすべてにうち勝つ。私たちがもしこのような神の愛を受けるならば、あらゆる問題にうち勝つ道が与えられたということである。
なお、ここにあげた言葉(Amor omnia vincit)は、ヒルティがその墓碑銘に刻ませている。 南原繁は、香川県出身、政治学者。若き日に内村鑑三に出会ってキリスト者となった。東京大学総長を戦後の六年間勤めた。この言葉は自分の母の思い出の一文より。


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