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○宵の明星と木星
去年の12月下旬から、夕方の西空には、宵の明星と言われる金星がその心惹かれる輝きを見せているし、ふりかえって南東の空を見ると木星が、ほぼ同じような強い澄んだ光で輝いていて、互いに輝きを交わしあっているようです。
12月末ころには、その間に、三日月が見られ、冬の澄みきった夕空に、得難い光景が見られました。
夕闇のなか、冷たい風の吹くなか、ただこの三つの天体が輝いているという単純きわまりない光景ですが、その単純さのなかに深い神からの語りかけを感じることができます。
11月の中旬には、金星は西の地平近く、木星は、東の空低くに見られ、次第にこの二つは近づいてきましたが、これからも、さらに木星と金星の距離が近づき、3月の中旬になれば、この二つは間近の位置となって見えるようになります。
この金星が、夜明けに見えるときは明けの明星と言われ、それは聖書の最後の章に、キリストを象徴するものとして現れます。この世にあるほかのどんなものも、闇に強い輝きをもって私たちを見つめるこの星ほど、キリストを指し示すものはないと、古代ローマの厳しい迫害を受けていた人たちは実感していたのがうかがえます。
私たちが最も必要としているのは、私たちを取り巻くさまざまの闇にありつつも、そこに永遠の光を見いだすことゆえ、これらの星はその最も重要なことへと私たちの思いを引き寄せてくれるのです。


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