ひとすじに ひとすじに祈っている 静かな山の木々たちよ。 長い月日の真実な祈りに わたしの祈りをそっと添わせる。 おかれたところで、長い月日 何も言わずに祈り続ける木々達よ。 こうして祈りを添わせていると わたしの祈りも引き上げられていく。 内容・もくじへ戻る。 思い起こそう この世の重荷にうんざりしてきて もう進めないと沈むとき 思い起こそう、青い山並み 真実は 確かに、ここにあったのだと。 この世の重荷に心がくじけて もう嫌だ、とうなだれるとき 思い起こそう、重なる山並み 永遠が 確かに、ここにあるのだと。 内容・もくじへ戻る。 山の息吹に 囲まれているのでもない。 包まれているのでもない。 山の息吹に身を置いて わたしは溶かされているのだ。 魂が溶けていく 何もかも溶けている 山の息吹に溶かされて わたしは山になっていった。 内容・もくじへ戻る。 山 よ 山よ祈ろう ひとつになろう ひとつになって 祈り続けよう 内容・もくじへ戻る。 主がいてくださる 主がいて下さる。 どんなときにも、主がいて下さる。 恐れることはない。 心騒がせ、あれやこれやと思い煩うことはないのだ。 ただ静まって、ひれ伏せばいい。 それができたら、全ての心配は不思議と消え去る。 状況は全く変わらないのに いったいどうして、安心するのだろうか。 主の平和 主の喜び わたしはただ、主によって動かされる道具。 魂よ、この事を見失ってはいけない。 主がわたしをもっとよい道に導こうとしておられること。 主がわたしを祝福しようと思って下さっていること。 神様は愛だから 主が下さるものをひとつもこぼさず、全て受けよう。 主が下さる出来事の、ひとつひとつが、 キリストの命のしずく。 無駄にしてはいけない。 ただ静まってひれ伏せば 静かに御旨が流れてくる。 内容・もくじへ戻る。 テンペスト 山道を車で走りながら ベートーベンのテンペストを聴いた。 叩き付けてくるような思いが伝わる。 いい知れない悲しみが伝わる。 深い淵と恐ろしい闇の世界から 静かに輝く光の世界に移された 悲しみに似たような喜びが伝わる。 わたしのこころの闇と悲しみは 共鳴して、 いたたまれなくなってあふれ出てきたけれど 曲に流れる救いの光に溶かされて 山々の木々の緑に消えていった。 内容・もくじへ戻る。 ツタの花 ツタの葉が確かなものにすがりついて ひとあし、ひとあし、 天を見上げて登っていく。 いつの日にか まぶしい光の中に、きっと行き着くと、 ツタの葉は黙って登っていく。 そのときに、 つぶらな小さな花が咲く。 内容・もくじへ戻る。 波 大海原をつかんで白い波を轟かせる その御手が、わたしを救い上げてくださった。 次から次に 白い波は起こされる その力が、わたしを捕らえて下さった。 内容・もくじへ戻る。 御 手 主の御手が、大海原から波を起こし、 海原の上、波を動かす。 大波を岸に打ち付け、真白く砕き、 神の力を示される。 命の御手よ。神の力よ。 純白の力に満ちた大波を海原からおこされたその御手が、 世界と宇宙を支配する。 純白のしぶき轟く大波を岩に打ち付けられたその御手が、 わたしを支え、導き続ける。 内容・もくじへ戻る。 み 旨 神の御手が海原をつかみ 大波を起こして岩に打つ。 純白に砕けるしぶきの中に 神はみ旨を示される。 内容・もくじへ戻る。 波の思い 神の御手が 大海原に呼びかける。 海は応えて立ち上がり 大きなうねりの波となる。 神に向かう波の思いは 純白のしぶきとなってほとばしり 神の思いと海の思いが溶け合って 純白に砕けて輝く命の拍動 内容・もくじへ戻る。 幸い…「午後三時祈の友会」によせて 赦してください、と祈ることができる。 助けてください、と祈ることができる。 癒してください、と祈ることができる。 御名を知らされたこの幸い。 悲しむ者が慰められる。 うなだれる者が励まされる。 叫ぶところに主は来てくださる。 何というこの幸い。 世界がどんなに変わろうと キリストの愛は変わらない。 主の兄弟姉妹は日本中にいて 祈り合うことができるこの幸い。 わたしたちは主の体 ともに喜び、ともに痛もう。 心痛んで祈れなければ 祈ってもらえば、力を受ける。 みんな弱い。 キリストなしでは生きられない。 祈り合って 祈り合って だれも決して滅びぬように。 内容・もくじへ戻る。 午後三時の祈り 午後三時、目を上げて 天を流れる祈りの川に 魂の舟を漕ぎ出そう。 世界がどんなに変わろうと 祈りの力は変わらない。 たとえ宇宙が変わろうと キリストの愛は変わらない。 内容・もくじへ戻る。 木の葉の讃美 風が吹いて、木が揺れて ケヤキの木の葉が いっせいに舞う。 天上の世界がここにある。 木の葉の天使の大讃美。 内容・もくじへ戻る。 導 き どんなところに置かれていようと 主はわたしを導いて下さる。 生涯の終わりに 主はわたしを一番よいところに置いてくださったと 感謝にあふれて天に帰ろう。 この世の楽しみを求めずに主よ あなたのみ旨のみを 求めるものにならせてください。 あなたに用いられるために わたしは知るべきことがある。 わたしにどれだけ忍耐がないか。 わたしにどれだけ信仰がないか。 わたしにどれだけ真実がないか。 もっと深く知らなければならない。 どれだけ自分が空しいものであるのかを いやと言うほど知らされてから 生涯の終わりに 主はわたしを赦して用いてくださったと 感謝にあふれて天に帰ろう。 内容・もくじへ戻る。 月の光 寝静まった病棟の深夜の巡視 静かな寝息の聞こえる中 ひとりひとりを見まわりながら でも本当は どれだけの人が眠れているのだろうかと思う。 懐中電灯を持ってはいった病室に ブラインドのすき間から 美しい月の光が射し込んでいる。 少しのすき間からでも中に入ろうとして 病室にできた 月の光のひだまり。 主の慈しみが注がれている。 光は人を照らそうとしているのだ。 どんな小さなすき間からでも入ってきて 光は闇を照らそうとしているのだ。 真夜中の病室の窓 ブラインドのすき間からこぼれる光が 主の思いを語り告げる。 内容・もくじへ戻る。 天上の讃美 小さな地球のうえであたふたしている人間達 しかし すべての時代のすべての人の上に 神の世界は時を越えて存在し 勝利の讃美は天上に永遠に流れつづけている。 主よ、 天の門を開いてください。 わたしたちに讃美を注いでください。 迷い、間違い、疲れ、悲しむ、弱さの中にあえぎつつ それでも主を見上げようと天を仰ぐ。 わたしたちのうえにも 苦しみにあえぐ人たちの上にも 主よ、天の門を開いてください。 天からの調べ 仕事が終わって帰り道 疲れた心で母の病院に向かう冬の夜道 ふと見あげると 冷たい風に乗って響いてくる この旋律は何だろう。 音のない音楽が清らかに流れてくる。 風に乗って響いてくる天からの調べ。 置かれたところはどこであっても 主はわたしを包んでくださっている。 じっとしていよう。 じっと信じていよう。 この冬空の下、 フキノトウやツクシたちも 春を信じて待っているのだ。 内容・もくじへ戻る。 風が吹けば 木は 自分では動くことができないけれど 風が吹けば こんなに自由に歌うことができる。 人も 自分では何もできないけれど キリストにつながって こんなに自由に歌うことが出来る。 内容・もくじへ戻る。 わたしの内に わたしの内に 暗い淵のようにひそんでいる罪 いやだけれどはっきりわかる。 わたしの内に それでもなおわたしを愛し 清らかに輝いてくださるキリスト。 不思議だけれどはっきりわかる。 内容・もくじへ戻る。 クリスマスによせて どうにもならない苦しみがある。 どうしようもない悲しみがある。 どうにかしようとがんばってみても どうにもできない弱さがある。 しかし、そこにイエス様が来て下さった。 命のないところに、新しい命を生み出す聖霊の力を示されるため 乙女マリアより生まれてくださった。 光のないところに、どんな闇の中にもきてくださることを示されるため 暗くて、寒い家畜小屋で生まれてくださった。 寒い家畜のえさ入れの中 生まれたばかりのイエス様の小さな手のひらは わたしたちの罪のために 釘で打ち付けられる苦しみの手のひら その傷によって わたしたちの罪は赦された。 クリスマスの夜に輝いた大きな星は 十字架が聖霊の火で燃えていたのかも知れない。 闇に輝く光の主、 イエス様はかならず来て下さる。 どんなところにもどんな闇にも イエス様はかならず来て下さる。 光が見えない闇の日も イエス様は共にいて下さっている。 クリスマスの日 心を静めて主を仰ぐ。 イエス様 イエス様 来て下さってありがとうございます。 クリスマスの祝福がすべての人にありますように。 内容・もくじへ戻る。 天の鐘の音 線路の近くの家庭集会 黙祷を捧げているときに鳴り出した 踏切の警報機 天の鐘の音 天の鐘の音 主よ あなたは祈りを 聞いて下さる。 内容・もくじへ戻る。 祈ったのに 祈ったのに 祈ったのに。 全くきかれない祈りの 向こう側に 祈りがきかれることよりも もっとすばらしいことを携えて 待たれている主。 内容・もくじへ戻る。 主はわが光 苦しみに出会ったとき どうして神様は助けて下さらないのだろうか と思わされてしまうことがある。 闇の中で倒れそうになるとき、 もうだめかもしれない、と闇の力に吸い込まれそうになってくる。 しかし、主は助けて下さる。 吸い込まれていきそうになる心をじっと静めて 心を天に向けて行く 立てないけれど目を上げる 苦しくてうずくまってどうしようもなくて ひたすら主に叫び続けるとき、主は必ず来て下さる。 わたしの叫びを聞いて下さる。 敵は外にもいるし また、心の中にも住んでいる 罪はつねに機会をうかがい、弱った心に挑みかかる。 無惨に倒れてしまったとき、サタンの高笑いが聞こえてくる。 「わたしの敵よ、わたしのことで喜ぶな。 たとえ倒れても、わたしは起き上がる。 たとえ闇の中に座っていても主こそわが光。」(ミカ書7章8節) 倒れても主は起こしてくださる。 どんなことがあっても、主はわたしたちを見捨てられない。 状況が変わらなくても、心に光が射してくる。 起きなさい!と手を取って起こしてくださる。 そのとき 心に再び主の光が灯り 命の光を受けて輝く 主こそわが光。 主こそわが光。 内容・もくじへ戻る。 早 春 春が来たよ 春が来たんだって もう春なんだね 小雨の降る肌寒い日 野原でホトケノザたちが話している。 今年は早くに出てきてしまって 寒い思いをしたね。 ナズナたちも話している。 枯れ葉の残る寒い野原で 三月の 春を喜ぶ野草たち。 内容・もくじへ戻る。 ヒメジョオン つぼみの時は恥ずかしそうに うつむいていたヒメジョオンも 主の光を受けつづけると もう、下なんか向いていられない!と 誰よりも 天を見あげて歌い出す。 内容・もくじへ戻る。 小さなイス (復活祭での子供のためのお話より) 誰でも胸の中に、たったひとつ、イスがあります。 おばあちゃんにも、おかあさんにも、ちいさなこどもにもあります そのイスは目には見えません。でも、とっても大切なイス。 こころのなかのそのイスに誰が座っているか。 わたしたちが生きるために大切なことは、このことだけなのです。 そのイスはとても小さなイスだけど、 実はそこに、心全部、体全部を支配する不思議な力があります。 たとえば心臓。今も、胸のなかにひとつあって、どくどくと動いています。 心臓ってどうして動くか? それは、心臓の上の方に小さな電気を送り出すところがあって、 それが心臓全体に伝わって心臓を動かしています。 そこから、全身に元気に血が流れていって、 体中どこでも、足のさきっぽをついても血が出てきます。 心の中のイスも、そんな役目をしています。 ここに座るものの力が、心じゅう、体じゅうに広がっていきます。 神様が人を造られたとき、 そんな大切な部屋を作り、大切なイスをおかれました。 それは、そこに神様ご自身が宿ってくださるためです。 このイスはイエス様のイスなのです。 だから、イスが空っぽだったら、 心が空っぽになって、何かを求めてさまよいます。 イスに違う者が座っていたら、本当の安らぎはありません。 「イエス様、わたしの心に来て下さい。」 わたしたちが心から願うと、 どんな人の心にもイエス様は必ず来て下さいます。 いろんなことがちゃんとできなくても、どうしようもなくても そのままでイエス様は来て下さいます。 イエス様はどうしようもない人間の悪い心、 ちゃんとしようと思ってもちゃんと出来ない すべてのよくない心の罰をすべて引き受けてくださって、 死んで下さいました。 ものすごい、痛みと苦しみを受けられて、身代わりになってくださいました。 そして復活!今日はイースターです。 復活されたイエス様は目には見えないけれど、 今、生きていてくださいます。 神様と同じ力をもってわたしたちと共にいてくださいます。 そんなこと、どしてわかるか? それは、信じたらわかります。 イエス様、ありがとうございます。わたしたちの心に来て下さい。 わたしたちの心のイスに、ずーっと座りつづけていてください。 イエス様が座ってくだされば、心が明るくなる。 それは、イエス様は光だからです。 イエス様が座ってくだされば、優しい気持ちになれる。 それは、イエス様が愛だからです。 今、そっと胸に手を当てて、聞いてみましょう。 心の内の一番大切な部屋のイス。 あなたのイスには誰が座っていますか? (おしまい) 内容・もくじへ戻る。 野草の伝道 ヌスビトハギの種が 人の服にくっついて伝えようとしていること タンポポの綿毛が ふわふわ飛んで伝えようとしていること 神様の愛を伝えようと 野草たちも一生懸命。 内容・もくじへ戻る。 天の門 苦しい出来事に どうしていいかわからないと思う。 しかし この出来事の ひとつひとつが 主に続く天の門の鍵なんだと まなざしを天に向けたとき 天に続く門が開き ひとすじの道が開かれる。 内容・もくじへ戻る。 山の讃美 主の霊は 山に注がれている。 山はもう黙っていられなくなって 見えない炎で歌い出す。 内容・もくじへ戻る。 春の花 タンポポ、レンゲ、ナズナにナノハナ。 ノミノフスマ、タネツケバナ。 春を告げる、野の花の中に わたしの心もおいてみたら 神様の風が吹いたとき 一緒に花が咲くかも知れない。 内容・もくじへ戻る。 雨の中で ナズナの花と タンポポの花。 雨の中で立っている。 神様が 御手で支えてくださっていると知っているから 嵐が来ても倒れない。 内容・もくじへ戻る。 道 わがたましいの とどまるところはただ一つ 十字架のもと ここしかない。 このことを知るための 長い道だった。 このことを知るために これからも道がある。 内容・もくじへ戻る。 御国の風 初夏の風が吹いて 家のまわりの水田でカエルが鳴いている。 まだ小さい稲苗の水田に大空が映り、 夕陽が映える。 見上げても天があり 地の上にも天がある。 御国よ、 わたしたちの心に中にも、 天上のように広がっていてください。 内容・もくじへ戻る。 ガクウツギ 天使の羽根がひとひら やまかげに舞い降りているかと思えば ガクウツギの白い花 神の御むねをそのままにうつして 光のように清らかに咲いている。 じっと向かい合えば まぶしくて 目を離せないような 目を閉じてしまいそうな。 どうしてそんなに清らかなのですか? 答えのかわりに白い天使は 目には見えない光の滴を こころにひとつ落としてくれた。 内容・もくじへ戻る。 光の道 朝陽が海に輝いて 光の道ができている。 まっすぐに水平線までつづく 光の道。 この道を来なさい。 どんな道かわからなくても この道を来なさい。 わたしはお前を導き続けよう。 誰と一緒でもなく 一人でこの道を来なさい。 朝陽が海に輝いて 光の道が呼んでいる。 わたしの小さな詩集を読んでくださって、感謝です。 内容・もくじへ戻る。 |