クガイソウ (九蓋草、九階草) とは、輪生する葉が、 階層をなしているのでこの名が付いています。
伊吹山のものは、やや小型で、イブキクガイソウと言われることもあります。
以前に、東北の鳥海山の中腹でも、見かけたことがあり、徳島県の剣山では、少しだけ変異のあるナンゴククガイソウ (南国九蓋草) というのが、50年ほど前には、標高1700m付近に多く群生していて美しい光景でしたが、
その後は、鹿などに食べられてごくわずかになってしまって残念なことです。
四国では、剣山以外の山々にも登りましたが、 出会うことがなかったものであり、初めて見たときの美しい光景は、いまも深く残っています。
高さは、1~1.5mほどになり、剣山においては、周囲の山々を見下ろす景観のよいところに、澄んだ青色の花を悠然と咲かせていたのを思いだします。
四国ではとても珍しい花でしたが、この伊吹山では夏のシーズンには、ルリトラノオ(瑠璃虎の尾) とともに多く、清々しい青い花がよく目立ちます。
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