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ソバナ (岨菜) 伊吹山(13777m) 2015.8.3 撮影
ソバナ (岨菜)  伊吹山(13778m)    2015.8.3 撮影

  キキョウの仲間であるこのソバナは、花の多い伊吹山でもほとんどの人が訪れる山頂に近い駐車場からのいくつかの頂上への道でも見かけないもので、この写真は、ほとんど人が気付かない山の崖のようなところで咲いていたものです。

この花の名前はソバナですが、ソバ(岨)とは急斜面あるいは崖のようなところを意味する言葉で、若芽は食用にされていたとのことでこの名前があります。

さわやかな、薄い青紫色のこの花は、おそらくたいていの人にとって好まれる色とその姿だといえます。

こうした青、あるいは青紫の花は、山野に自生するリンドウがとくに知られていますし、愛好されています。

 しかし、この花やリンドウは一般の庭ではそぐわないように思われます。自然の山野において周囲のさまざまの野草とともに咲いているものが最も美しくまた私たちに語りかけるものを感じさせてくれます。

さらに青紫のこうした花は、私たちの頭上に広大な広がりを見せている大空の深さと清さをも思い起こさせ、そこからさらに神の国をも指し示しているようです。

赤い花は情熱、緑なす草原や若葉などは命の希望を感じさせ、そしてこの花のよう青は、澄んだ深いものの存在を私たちに指し示しています。

自然の世界には、とくに身近な植物にはさまざまの色、形、匂い(香り)、そしてさらに四季によって赤、黄色、褐色等々の葉の色の変化、そしてさまざまの色彩をもった果実をもつけます。

そして、樹木であれどその全体としての樹形、幹の表面や枝の伸び方等々もじつに変化があります。

そのような多様な姿をもって、神は私たちに自然を通してメッセージを伝えようとしておられるのを感じます。

それは普通の言葉でなく、霊的というべき言葉で語りかけているといえます。             (文・写真ともT.YOSHIMURA

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