雪のなかの梅
わが家にて 2005.2.1朝撮影
前回の「今日のみ言葉」で掲載した梅の花が次々と咲いていますが、南国の四国では珍しい雪となり、雪の白のなかに梅の白い花が寒さに負けないという意思表示をしているかのように咲いています。
ウメは、万葉集の時代から特別に愛されましたが、その後花の王座としての地位はサクラに譲ったと言われます。
現在では、花屋さんには多種多様な花がみられるので、ウメの花を王座に据えるような人はごく少ないかと思われます。
古代の素朴な感性をもった人たちが、ウメをことのほか愛したというのは、この花に、独特の気品ある色と香りを見出したからだということですが、それだけでなく、やはりこんな雪の降るような厳しい季節に咲き、ほのかな香りを漂わせるという繊細さとともに、力強さを感じるからでもありましょう。
一般的には、花は力を感じさせるというよりは、美しさであり、色合い、またその姿、形です。
そのようななかにあって、厳しい条件によっても倒されない力をも感じさせてくれるのが梅なのです。
雪もほんらいは透明な水粒が凍ったものですが、このように、純白となり、とくに雪の少ないところでは、いろいろのイメージが連想されてきます。
聖書においても、つぎのように罪からの清めと関連して用いられています。
・ヒソプ(*)の枝でわたしの罪を払ってください。わたしが清くなるように。
わたしを洗ってください。雪よりも白くなるように。(詩編51:9)
・たとえ、お前たちの罪が緋のようでも、雪のように白くなることができる。(イザヤ書1:18)
確かに雪の白さは私たちに人間の心が神によって清められるならばこのように白くなるのだと、私たちにつよく語りかけているようです。
梅の花の白、そして雪の純白とが天の国からの清い音楽のように私たちの心に入ってきます。