ミゾソバ

ミゾソバ

ミゾソバ 

徳島県小松島市日峰山  2005.10.19

  
食用のソバと同じタデ科で、ソバの花や実と似ているし、花もほぼ同じころに咲きます。
高さ5-70cmほど。野山の湿ったところ、川岸などに生えるので、溝ソバという名がついています。わが家の裏山の谷沿いに、ほとんど人の通らないところでひっそりと咲いています。
ソバの花は白ですが、このミゾソバは、つぼみや花びらの上の部分だけが、うす紅色をしており、あたかもより美しさを感じさせるように、ちょっと色を付けたように見える可憐な美しさを持っています。 タデの仲間で、道端によく見られるのはイヌタデです。昔はその花をとって、赤飯だとして遊んだ記憶があります。この花は、別名アカノマンマともいいますが、これは小さな紅い花を赤飯にたとえた名であり、このような名前が広く知られているということは、全国的にこうした遊びがなされていたことが推測されます。

 またイヌタデと花はよく似ているアイ(藍)は、いうまでもなく、古代から有名な藍染めに使われる植物です。
アイは非常に注目されてきた植物ですが、このミゾソバは一つ一つを近くで見ると実に美しい花であっても、何の実用にもならないため、ほとんどだれも心に留めることもないような花です。
こうした花にも、心惹く美しさを与えている創造主のお心を感じますが、神はたしかに人間においても一人一人をほかに比べることのできない独自の存在として価値を与えておられると感じるのです。

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2005年10月