ヒヨドリバナとアサギマダラ 伊吹山(標高1377m)にて 2010.8.6 |
ヒヨドリバナは、 比較的高い山によく見られる花でそこに、このように折々にアサギマダラという美しいチョウがき来ているののをみかけることがあります。このチョウは数ある花々のうち、このヒヨドリバナやこの仲間の花に多く見られ、この花の蜜が好みなのだとわかります。このヒヨドリバナは写真のような白い花ですが、やや赤紫の色を持っているのもあり、秋の七草として知られるフジバカマや山地に見られるヨツバヒヨドリ、湿地に生えるサワヒヨドリなどがその仲間です。 この写真は、岐阜県と滋賀県の県境にある伊吹山の山頂近くで撮影したものです。 アサギマダラは、遠くまで飛来するチョウとして有名で、1,500 km以上も飛んだもの、さらに、1日に200 kmも飛んだという記録もあります。 以前、わが家のある山の頂上から羽に印を付けて放たれたアサギマダラが、九州南部の島で捕獲確認されたということが報道されていたのを思いだします。アサギマダラはひらひらと優雅な飛び方をし、人をあまり恐れず近くにいっても逃げないことが多いのです。この柔らかな羽でいかにして、山々を越え、風の吹きつのる海を越えて数百qも飛来できるのか、信じがたいようなことです。神の創造の不思議を思います。 わが家は海沿いの山を少し登ったところにありますが、そうした渡りの途中のアサギマダラが、毎年のように見られます。今年も、咲き始めたツワブキの花の蜜をすっていたのを見かけました。私たちも弱く力のないものであっても、神の力を受けるときには、霊のつばさが与えられ、困難をも乗り越え、死の陰の谷をも越えていくことができるのを思ったことです。人にはできないが、神にはなんでもできる―その驚くべき神の力が、困難に打ち倒されそうになっている方々のところにも注がれますようにと願っています。 (写真、文ともT.YOSHIMURA) |