サンカヨウ(山荷葉) 大雪山(赤岳)標高 2078m 2013.7.16撮影
この花は、本州中部から北海道の高山、サハリンなどに自生し、ややしめった所に見られるものです。深山にあるために一般的にはあまり知られていない花です。
大雪山というのは、黒岳、赤岳、旭岳等々の多くの山々の総称で、そのうちこの花を撮影した赤岳というのは、ロープウェイなどもなく、一般の観光客はなかなか立ち入れない奥まったところにある山です。真夏であっても下の写真のように、かなりの雪が残っています。
フキの葉のような大きな柔らかい葉の付け根のところから真っ白の花が咲き、黄色い雄しべ、緑色の雌しべとともに、清い雰囲気をたたえた花です。
花の大きさは、2cm程度の小さな花ですが、30cmにも及ぶ大きな葉から花茎を出して咲いていて、この様子は、大きな御手の中で慈しまれているようでなにかほのぼのとしたものが感じられます。
この純白の花は、その雰囲気が緑の羽をもった天使のようであり、林の中で静かに咲いていたものですが、見つめるものに、語りかけて来る雰囲気があります。
この花を創造した神のお心、そのご意志がこの花を通して伝わってくるようです。(文・写真ともT.YOSHIMURA)
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