エゾツツジ (大雪山)      2016.7.19 エゾツツジ  (大雪山)
      2016.7.19

エゾツツジは、こうした荒野のような岩肌と樹木も何もないような二千メートル近い北海道の高山で美しい花を咲かせていて、心惹かれるものがあります。 冬季には氷点下数十度になり、さえぎるものない稜線地帯では、激しい寒風がふきつのり、初夏においてもまだ雪深く、9月にははや雪が降るという厳しい自然のなかに、こうした可憐な美しさ、

その鮮やかな色彩をもって存在している姿は、まさに神の国からの力と美を受けとって咲いていると感じます。 
このエゾツツジは、樹木の仲間であるけれど、このように高さは20cm前後で、草のようにつつましい姿です。

いかに厳しい環境でも神は花を咲かせる。 それは、人間の世界でもいえることで、経済的にも能力的にも恵まれている人が、心の中まで清く美しいということはなかなか伴わないものです。

かえって、困難な病気や障がい、あるいは家庭的にも恵まれず、苦しいなかで生きてきた方々が、その心の世界に清い花を咲かせている、ということもしばしばです。

そうしたことの中にも、愛の神を感じることができます。         (文、写真ともT.YOSHIMURA)

エゾツツジ (大雪山) 2016.7.19
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