リストボタン「はこ舟」から「いのちの水」へ 2005/1

「はこ舟」は今から五十年近く前(一九五六年)太田米穂よなお(故人)さんたちによって伝道と集会員の自由な聖書研究の二つの目的を合わせ持つものとして始められたものです。太田さんが一九六五年に逝去したのち、その後、すでに七十歳だった杣友(そまとも) 豊市さんが編集を受け継ぎました。そのときは、隔月に一度の発行でした。私が大学を卒業後、徳島に帰ってきたのはそれから三年後の一九六八年です。
それからも、「はこ舟」という題名で発行されてきました。これは、ノアの箱船に乗った人だけが救われたということから、救いの舟となるようにとのことで名付けられたようです。
「はこ舟」も一種の「船」であるから休憩するための部屋があるということから、「休憩室」という、ほかのキリスト教伝道誌にはない項目があったこと、また「編集だより」と書くべきところを、あえて、舟に関連付けて、「返舟(へんしゅう)だより」という造語を用いていました。これらも、かたい雰囲気になりがちなキリスト教の印刷物を少しでも親しみやすいものにしようという意図が最初に創刊した人の心にあったようです。そうしたことも、私が責任者となってからもそのまま継続してきました。
「はこ舟」は確かに、創刊以来、その題名のように多くの人たちを「はこ舟」に乗せて、神の国へと運ぶ役目を小さいながらも受け持ってくることができたと思われます。
しかし、私はかねてから伝道のための印刷物としての名称としては、「はこ舟」という題では何が書かれてあるのかイメージしにくいと感じてきました。聖書を全く知らないのがほとんどの日本人の現状ですから、「はこ舟」といっても、何のことかわからないという人、昔あった新興宗教のこととか、子供用の物語が思い出される人がいるくらいではないかと思います。
それで二〇〇五年より、「いのちの水」と改題することにしました。この題名の持つ意味については、今月号に書いてありますので参照してください。これからも、主が許して下さるならこの新しい「いのちの水」誌が続けられ、その名の通りに「いのちの水」を少しでも提供することができればと願っています。
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