リストボタンことば  2005/12


221)聖霊が花開く場としての集会
すべての信徒は、朝眠りから覚めたら、仕事にとりかかる前にまず神に祈る。それから仕事に取りかかる。神のことばの講話がある場合は、講話を行なう者を通して神に耳を傾けるのだと考えて、そこに出かけていくことを優先させる。
キリストの集会で祈る者は、その日の悪を避けることができる。神を敬う人は、講話が行なわれる所へ出かけていかないことを大きな悪だと思うものである。
聖霊が花開く場所である集会に熱心に行くように各自が努める。
家にいるときには、第三時に祈り、神を讃美しなさい。この時刻に他の場所にいる場合には、心のなかで神に祈りなさい。この時刻にキリストが木にかけられたからである。(「使徒伝承41」ヒッポリュトス著(「原典古代キリスト教思想史一」・159頁 教文館刊)

・ヒッポリュトスとは、紀元170年頃生れたとされ、古代から高い評価を受けてきたキリスト教思想家で多くの著作がある。

222)さあ、切符をしっかり持っ ておいで。
おまえはもう夢の鉄道でなしに、ほんとうの世界の火やはげしい波の中を大股でまっすぐに歩いて行かねばいけない。
天の川のなかでたった一つのほんとうの切符を決しておまえはなくしてはいけない。 (「銀河鉄道の夜」三〇三頁岩波文庫)

・キリスト者が受けた切符、それはイエスを主と信じる信仰であり、キリストの十字架によって罪赦されたという実感であり、そこから与えられる聖霊である。 聖書にも、「水の中を通るときも、わたしはあなたと共にいる。大河の中を通っても、あなたは押し流されない。火の中を歩いても、焼かれず、炎はあなたに燃えつかない。」という言葉がある。(イザヤ書四三・2
宮沢賢治はキリスト者ではなかったが、「銀河鉄道の夜」という作品の中には、一九一二年のタイタニック号の沈没のときに歌われたという讃美歌「主よみもとに」が何度か現れたり、十字架に向かって祈る人たち、ハレルヤなど、キリスト教にかかわることが出てくる。

223)あなたが神の導きに身を ゆだねるならば、いろいろと計画を立てることを差し控えなさい。
あなたを前進させるすべてのものが、きわめて明白な要求、あるいは機会という形をとって、次々に、しかも正しい順序で、あなたを訪れてくるのである。
(「眠られぬ夜のために上 五月五日より」)

・聖書において、これは聖霊によって導かれる生活と言われている。私たちが神に心からゆだねるほど、不思議なこと、予想もしていなかったことが生じる。それはその程度の多少はあっても、思い切ってとるべき道を信じてゆだねる経験をした者は誰しも実感してきたであろう。


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