リストボタン真の伝統と文化    2006/11

今回の教育基本法の改訂で繰り返し強調されたのは、「伝統と文化を尊重し、わが国と郷土を愛するとともに」(与党の改訂案の第二条第五項)ということである。 そのように特別に尊重すべき伝統とは何かが問題である。これは戦前に実に熱心に、厳しい強制をもって尊重させたことである。伝統の最たるものとして天皇を現人神とまで持ち上げて、国民に強制的に最敬礼することを命じた。そしてそれと関連して君が代や日の丸戦争遂行していく上での重要な手段の一つとして用いた。
日本の文化と伝統を重んじるということから、英語まで敵性言語だとして禁止するようなところまで行ったし、日本が征服した領地、例えば朝鮮半島の人たちにはわが国の伝統と文化であるとして、神社参拝をも強制した。障害者差別や部落差別も、男尊女卑ということもなども当然のことのように行なわれてきたゆえに一種の伝統ということになるが、このように間違ったものもいろいろとある。
日本という小さな国にしか通用しないものは真の価値ある伝統や文化とは言えない。
我々の本当の伝統や文化は、そのような小さく狭いものではない。
それは天にある。神の国にあるもの神の愛や正義、真実、清さ等々、そしてそれらをもとにして生み出されたものこそ、真の人間全体の受け継ぐべき伝統であり、文化なのである。


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