リストボタン香りを近くに
   ホイッティア (*
   John Greenleaf Whittier

どこからか分からないが、香りを近くに感じ、
旅人は、感謝の心を持つ
立ち止まって、帽子を取って
空からの祝福を受ける。

The traveller owns the grateful sense
Of sweetness near, he knows not whence,
And, pausing takes with forehead bare
The benediction of the air.

*)アメリカのクェーカー(キリスト教の一派)の詩人。一八〇七~一八九二。内村鑑三には、自分の愛する詩を数十編原文とともに訳して日本人に提供した「愛吟」という著作がある。そのなかにもホイッティアの詩が含まれている。

ここにあげたのは、新渡戸稲造が、その著書「武士道」の最後に引用した部分。