リストボタン(388)自然は主を指し示す
何ものも、当たり前とか汚れているとか思うのでなく、すべての被造物は、その創造主を指し示していると感じるようにしよう。そうすれば、野原はただちに、私たちの前に聖化されるのである。…
愛する読者よ、もし、仕事にあっても時間が取れるなら、今日夕暮れに一時間をさいて夕暮れの野を歩むがよい。
もしそれができなくとも、主は町にもおられる。そしてあなたの部屋や混雑する通りにおいてもあなたに会ってくださる。主にお会いするために、あなたの心を前に向けよう。(「朝ごとに」スパージョン著8月15日より )

Let us count nothing common or unclean, but feel that all created things point to their Maker, and the field will at once be hallowed.…
If the business of this day will permit it, it will be well,dear reader, if you can spare an hour to walk in the field at eventide, but if not, the Lord is in the town too, and will meet with thee in thy chamber or in the crowded street. Let thy heart go forth to meet him.(C.H.Spurgeon Morning by Morning 8/15)




リストボタン(345)兄弟たち、何をおいても、まず第一に、自分自身の心のうちの燃える火を保つように気をつけよう。

 (「AN ALL ROUND MINISTRY 6」スパージョン著)

 

・使徒パウロも「御霊の火を消してはいけない。」と言っている。(Ⅰテサロニケ5の19

 使徒たちの最初の福音伝道も、研究や会議によってでなく、炎のような舌が弟子たちに降ったことからはじまった。

 いわば神の国の祭壇に燃えている火によって弟子たちの魂に点火されたのである。

 私たちもまた、絶えず消そうとする力に抗して御国からの火を常に受けていたい。絶えず祈るとはそのことでもある。 私たちの信仰が生きたものであるなら、その内につねに聖霊の火が燃えている。

 聖書という書物は、数千年を経ても変ることなく、そこに神の清い火が燃え続けている。 そしてその力ある火を受け取っていく人たちもまた、変ることなく続いてきたし、これからも続いていく。


リストボタン356)神は私たちが神の御前では、無にひとしい者であり、何も持っていないという貧しさの思いだけを求めておられる。
そして、それは信仰によって生まれる。(「悩める魂への慰め」ブルームハルト著 69p 新教出版社)

このような思いを強めるためには、イエスの山上の教 えは役だつと、著者はこの後で書いている。
主イエスは、貧しき者は幸いだ、悲しむ者は幸いだ、正しさに飢え渇いているものは幸いだと言われた。また圧迫された者(柔和な者と訳されたもとの詩篇の原意)の幸いも添えられた。
これらはみな、無い者へのメッセージである。私たちはいつもたくさん物質的なものや人間的なものを求めている。そしてそれが満たされなくて苦しんでいる。
し、神はその豊かな神の国の賜物を、その貧しさのただなかから求めることを望んでおられる。自らに関する貧しさの意識が深いほど、神はゆたかに神の国の賜物を注いで下さる。


リストボタン337悲しみは夜通し続こうとも

…もし、あなたが試練の夜にあるなら、夜明けのことを考えよ。主が来られることを思って、自分の心を励ますのだ。
忍耐強くあれ。…もしあなたが今ほどみじめな状態にあったことはない、と思われるときにも、次の言葉を覚えなさい。
「太陽があと幾たびか出て、また沈むなら、あなたは美しいカナンの岸(神の約束の地)に着くのだ」
今、あなたが、茨のような苦しみを冠としていただいていても、まもなく星のように輝く冠を受けるのである。
あなたの手は心配で満ちているかもしれない。しかし、まもなく、その手は天のたてごとを奏でることになろう。
あなたの衣はいまは塵に汚れているかもしれない。しかし、まもなくそれは、純白となるのだ。…
いかに夜が暗くても必ず朝が来る。それは地獄の暗闇に閉じ込められているものには想像もつかないすばらしい朝である。

いまは闇であるかもしれない。しかし、まもなく光が来る。いまは試練ばかりかもしれない。だが、しばらく後には大いなる幸いとなる。

Thy head may be crowned with thorny troubles now, but it shall wear a starry crown ere long; thy hand may be filled with cares? it shall sweep the strings of the harp of heaven soon. Thy garments may be soiled with dust now; they shall be white by-and-by.

It may be all dark now, but it will soon be light; it may be all trial now, but it will soon be all happiness.

(スパージョンの語ったままの個性あふれる表現にふれてもらうために、原文を部分的に引用した。)(スパージョン「朝ごとに」五月一三日)


リストボタン354)信仰は、創意に富む。

Faith is full of inventions.
(スパージョン 「朝ごとに」9月7日)

・スパージョンは19世紀イギリスの代表的な福音宣教者。
「主をおそれることは、英知の初め」と言われている。神を信じ敬うこと、神を愛することは、さまざまの創意を生み出す。ことに最も重要な、人の魂の救いのために、さまざまの方法を考えだす、というより、そのようないろいろな創意を神が示される。
スパージョン自身、かれの多様な活動や、生き生きした詩的な語り方は、かれの信仰から生まれた創意そのものであった。 また、日本語と英語に関して、それぞれの辞書が作られたことのように、多くの言語が次々と別の言語に訳されていったのも、福音という最も重要な真理を伝えようとするところから考え出されたことであった。
音楽も、讃美歌から、絵画もキリスト教の壁画などから、文字もキリスト教を伝えようとして生み出された、福祉とか女性の重要性、差別の撤廃等々 実にさまざまのものが、キリスト教から生まれてきた。現代においても、神を愛し、キリストを信じることこそは、あらゆる創意の源となる。


リストボタン325)主はその沈黙によってご自身が、神の小羊であることを決定的に証明された。そのようなお方として、私たちは今朝、主をお迎えする。
主よ、私たちと共にいてください。そして、私たちの心の静けさの中にあって、あなたの愛のみ声を聞かせて下さい。 (スパージョン著「朝ごとに」四月二日)(*


By His quiet He conclusively proved Himself to be the true Lamb of God. As such we salute Him this morning. Be with us, Jesus, and in the silence of our heart, let us hear the voice of Thy love.

・ここで言われている沈黙とは、総督ピラトの前での尋問のときである。総督が驚いたほどにイエスは沈黙を守られた。

*)スパージョン(18341892)は、イギリスの偉大な説教者で今日に至るまで広い影響を与え続けている。現在でも、入手される彼の著作、説教集などは膨大な量にわたり、ほかのどのキリスト教著作家や、一般の文学者などをもしのぐ多量の書物が現在でも入手可能だと言われる。インターネットでも彼の説教集など相当な分量を原文で見ることができる。 ヒルティと同時代の人であり、ヒルティもしばしばスパージョンに触れている。ここにあげた、「朝ごとに」は、「夕ごとに」とともに日本語訳で購入できる。
なお、筆者(吉村孝雄)も、ちょうど三十年前に、彼の数千頁にわたる詩篇講解集(「THE TREASURY OF DAVID 」全三巻 各巻約千頁 ZONDERVAN社発行)を入手することができ、それから多くを学んできた。それは彼自身の講解と、彼が収集した多数の聖書注解者たちの注解の集大成であって、詩篇が長い歴史において多数の人たちが、どのように詩篇の内容を受け取ってきたかを、おそらく他のどの書物よりも豊かな内容をもって示すものであり、日本語の文献だけでは到底知ることのできない詩篇の影響力を知らされたことであった。