2009年7月 |
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(314)貧しくして富む... コーディリアさん、それでこそこの上もなくご立派です。 あなたは貧しくなって、最も富み、棄てられて最も好ましく、 侮られて最も愛されるようになりました。(シェークスピア著「リア王第一幕 第一場より) Fairest Cordelia,that art most rich, being poor; Most choice, forsaken; and most loved, despised! (faire 美しい、公正な、choice 選り抜き、最上等のもの、forsake 見棄てる) ・シェークスピアのこの簡潔な表現(原文)のなかに、キリスト教にかかわる真理のきらめきがある。この言葉は、まさにキリストが完全な意味で実現された。 そしてキリストに従うものにも、この真理が与えられるようになった。主イエスは十字架上でまさに侮られ、すべてを奪われ、棄てられたのであった。しかし、そのイエスが地上で最もゆたかなお方となり、全世界で深く愛されるお方となったのを思い起こさせる。主イエスに従おうとする者もまた、貧しくして富み、この世に棄てられても神の選びの者となる道へと招かれている。 |