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シャガ              小松島市日峰山                 2007.4.9

シャガ

 この野草は、アヤメのなかまでは、徳島県に関して言えば、少し湿った斜面などに大群生しているのを見出すことができる唯一のあやめの仲間です。そして、この仲間のうちでは、キョウブなどとともに最も育てやすいものの一つと思われます。この写真では、フキと共生しているのが見えます。
 
シャガという名は、このアヤメ科に属する植物で、シャガと似た野草にヒオウギというのがありますが、それの中国での名前を、射干(シャカン)というので、それから取られたためです。
 
この植物の学名は、Iris japonica (イリス・ジャポニカ) といい、これは、「日本のイリス(アイリス)」という意味を持っています。そしてイリスとは、ラテン語で「虹」の意味を持つ言葉です。 アヤメの仲間は、虹のような美しさを持っているというところから、このような学名が付けられたわけです。

 日本では、アイリスという英語風の発音で読んでいますが、ドイツ語ではイーリス、フランス語でもイリスです。 アイリスという花は、青い花のものは家にあったので、私は子供のときから知っていました。それは、ダッチアイリスというもので、オランダアヤメのことです。最近は、ジャーマンアイリス(ドイツアヤメ)というやや大きくて色彩に変化のあるものがよく見られます。

 

そのような、外国からきたアヤメでなく、このシャガは、日本の本州から九州に至る地方に広く見られる野生のアヤメです。外側の花びらは白色ですが、そこに青紫色の模様がついて、さらにその内側にはうすい朱色の模様があり、外側の花びらには、細い鋸歯がたくさんついているのがこの写真でもよく見えます。
 
このように、ほとんど誰も目にすることのないような、山間の谷間に、美しい模様や色彩をつくって咲いているのです。 山の樹林帯の下でこの花の群落を見出すとき、惜しげもなく美しい花をたくさん咲かせているさまは、神の花園のような感じを受けます。(写真、文ともに T.YOSHIMURA

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