イワカガミ(岩鏡)
秋田駒ヶ岳( 標高1637m) 2013.7.19 撮影
イワカガミ(岩鏡)
秋田駒ヶ岳( 標高1637m) 2013.7.19 撮影
このイワカガミは、淡紅色のものが多いのですが、この写真のように白い花のものも見られます。岩場などで見られ、葉に光沢があり、鏡のようだということからつけられた名前です。

これは北海道と本州の高山に咲くもので、花茎の高さは5~10cm程度の小さな野草で、花も長さは2cm程度、花の直径は1cmほどで、ヨーロッパの教会の鐘のような形です。 

この花の先端部分はたくさんの切れ込みが美しくなされていて、房のようになっており、赤いめしべとともに、全体として気品ある美しさをたたえてものとなっていて、清い天使のような雰囲気があります。

このような、繊細なつくりは、創造者たる神ご自身の御手でなされたもので、この植物自身が生きていくためにはとくに必要とは思えないものです。朝顔のように切れ込みのない花冠であっても十分生存できるものですが、とくに神のご意志で、このような特別な美しい切れ込みがなされているのを思います。

こうした姿の美を味わうことができるのは人間だけなので、人間がこの姿に触れて神の創造の力、神ご自身のうちに秘められている無限の美の一端に触れるようにと招かれているような感じがします。 (文・写真ともT.YOSHIMURA

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