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エゾツツジ 秋田駒ヶ岳(標高1637m 2012.7.19 撮影

エゾツツジ     秋田駒ヶ岳(標高1637m)  2012.7.19 撮影

ツツジというと私たちは、公園や庭に植わっているサツキやヒラドツツジなどをすぐに連想し、さらにド上の写真にみられる、フキの若い花茎(かけい)をフキノトウといい、葉柄とともに食用、薬用に用いられます。
 若いフキノトウはみそ汁などに入れると独特の春の野の香りと味わいがあって、好む人も多いようです。
ウダンツツジや、ミツバツツジ、あるいはアセビや ネジキなども思い浮かべる人もあるとおもいます。徳島県の高越山(こおつさん 標高1133m)には、国の天然記念物に指定されている、ほかに類のない見事なツツジ(ミツバツツジやオンツツジ)の大群落があります。1200本ほどもあり、高さの36m、樹齢300年という大きな木、古木もあります。

そのようなツツジに対して、この写真のエゾツツジは、樹木ですが、高さ1030cmという草のようなツツジです。 これは、東北の一部の高山(早池峰山・岩手山・秋田駒ヶ岳)と北海道の高山にしかみられないというもので、厳しい風雪にさらされるような過酷な環境にて育っている植物です。この写真のものは、秋田駒ヶ岳の9合目ほどにあったもので、人の近づかないような急な山の斜面に咲いていたものです。短い夏の間に花を精一杯咲かせようと、いっせいにつぼみがふくらんでいます。 このような弱々しく見える植物が、冬季の厳しい環境にあって生育しているのに驚かされます。

弱さの中に力を与えるという聖書の言葉を思いだしたものです。人間においても、神の力が与えられるとき、耐えがたいような厳しい状況にあってもそれを越えていくことができることを思います。

こうした高山の植物は、周囲の澄んだ大気、美しい山々や青空、そして時にはこの写真のように神秘的な霧もかかり、そうした中でいっそう私たちに強い印象を与えてくれるものとなっています。

そこに、神の国の命や力、そしてその美と多様性、さらにそこから私たちに語りかける天来の言葉を感じるのです。( 文・写真ともT.YOSHIMURA

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