エゾオヤマリンドウ 大雪山(旭岳) 2017.07.18 |
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リンドウにはいろいろなものがありますが、その深い青紫色に心惹かれるものが多くあります。 私が半世紀以上昔に京都府北部の由良川源流地帯で出会ったリンドウは、一日歩いても誰一人見かけないほどの奥深い山深いところでもあり、年月を経てもその記憶は鮮明に残っています。単に美しい花、というより、魂の深いところにとどまる花でした。 地元徳島県の剣山(標高1955m)の山頂近くなどにも、リンドウは見られ、もっと低い山々でもアサマリンドウといったあまり目立たないものもあり、春にはハルリンドウ、フデリンドウといった春を告げる可憐なもあります。かわったところでは、つる性のツルリンドウなどもあります。 この写真のエゾオヤマリンドウは、大雪山(旭岳)での撮影で、エゾリンドウの高山型とされています。花は、写真のように茎の先だけにつきます。これに対して、山地の湿地に咲くエゾリンドウは、花付きが良く、園芸種の母種になっていて、私たちが花屋で見かけるリンドウの花束は、そのエゾリンドウからつくられたものです。この写真では、まだ開いていないつぼみですが、その色は濃い青紫色で、何か思い秘めたようなたたずまいです。 |
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じっさい、自然の草木はそれぞれに小さきもの、目立たない花から大きな美しい花、そして低木から大木までそれぞれに、創造者である神様の思いがそこに秘められています。 私たちも、少しでもその無限の神のお心から何かよきものを汲み取ることができればと思います
。 (写真・文ともT.YOSHIMURA) |
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