この歌において、「匂う」とは、古くから用いられてきた意味で、香りがあるという意味ではありません。この場合の語の意味は、広辞苑などでは、「色が目立つ、生き生きとした美しさなどが溢れる。」といった意味があてはまります。 樹木が繁るなかで、ぱっと目に入る白い花、まさに活き活きとした美しさにあふれています。
野生の樹木の花というのは、ほかの時期はごく地味な樹木であるのに、ある時期だけこのように目を引きつけるような花を咲かせるのがしばしば見られます。
人間もこの世に生まれ出たのは、それぞれが何らかの花を咲かせるためであり、
神あるいはイエスの証しとなること、真理の証しとなることこそ花を開くことと言えます。(文、写真とも T.YOSHIMURA)
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