戻るボタン次へ進むボタン ニッコウキスゲ(日光黄菅) 秋田駒ヶ岳(標高1,637m) 2012.7.20撮影
ニッコウキスゲ(日光黄菅)    秋田駒ヶ岳(標高1,637m)   2012.7.20撮影
駒ヶ岳という名前の山は全国にいくつもあり、これは秋田県にある山で、高山植物の豊富なことで知られています。この山は、8合目までバスが入るので、バスをおりるともう高山植物が見られます。
今年の夏は体調が十分でなく、この山に登れるとは予想していなかったのですが、盛岡市から山形県鶴岡市の集会に移動する途中の宿舎がこの山のふもとであり、幸いこの日は、体調も山を少しなら歩ける程度に回復してきたこと、しかも、8合目という高いところまでバスが入るということで、終点から少しでも登ってその付近にある植物を調べたいと思ったのです。そして、できれば写真を撮影し、この「今日のみ言葉」で紹介できたらと考えたのです。 ちょうど天候がとても恵まれ、バスの終点から登りはじめると折々に高山の植物が見られるようになり、この写真にある地点ではニッコウキスゲの群落が現れました。
この葉がスゲ属に含まれるカサスゲ(*)という植物の葉を小さくしたようなものであり、黄色の花を咲かせるということから、 キスゲ(黄菅)と言われ、 最初日光付近の山に多いと思われたこともあって、ニッコウキスゲという名前がついていますが、各地に見られるものです。
(*)スゲの仲間は何十種類もあり、そのうちカサスゲ(笠菅)は、その名のとおり、その丈夫な葉を乾かして蓑笠を作るのに用いられた。
東北の山の頂上に近いところで、はるかな昔からこのように、清い山の大気を呼吸して咲き続けてきたこの花、それは人間の汚れとは別世界に生きてきた姿を示しており、見るものに沈黙の中から、語りかけてきます。 (写真、文ともT.YOSHIMURA)
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