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タチツボスミレ
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タチツボスミレ      徳島県小松島市日峰山     2004.3.30  
 山を歩いていて最も多いのはこのタチツボスミレです。
葉の付け根のところに、クシの歯のような托葉(たくよう)があるので、ほかのスミレとはすぐに区別がつきます。
この写真のスミレは、わが家の裏山にていつの頃からか、毎年このように咲くようになったものです。
このスミレがあるところの付近にはかなり離れてもこれは見られないので、どこから種が来たのか不思議に思われます。 
こうした不思議さはどこであっても感じられます。例えば徳島県では、カタクリはごく一部の山にしか見られませんが、以前1300メートルほどの山の頂上付近に自生している美しいカタクリの一群に接したことがあります。
県下では稀なこのカタクリが、いつ、どこから、そしていかにしてこのような高い山の頂上付近だけに生えるに至ったのか、と思うと、とても不思議に感じたことがあります。
それはいわば神が見えざる御手でもって、そこに運び、植えたかのような感じがしたものです。 キリストも福音の真理を種にたとえたことがあります。
真理の種があちこちに蒔かれても、迫害や人間の側の心のゆるみなどで、芽を出してもつぎつぎと枯れていくという状況がある。
しかし、よき地に落ちる種が必ずある、そしてそれが何十倍、何百倍にも増えていくという、神のエネルギーの不滅性を言われたものです。

 このスミレには中央の花びらに繊細な模様があります。
このような模様がなくとも、スミレは何不自由なく生きて生けるのですが、なぜこのような美しい模様があるのか、とよく考えたものです。
その美しさは人間だけが味わうことができるのであって、神が人間に無限の多様性を知らせるためにつくられたのだという気がしてきます。