ウメ .2.13 |
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冬の厳しい寒さのなか、ほかの樹木や野草たちはみな春を待って芽もまだ固い状態であるけれども、ウメだけは次々とその清楚な花を咲かせていきます。真冬に咲く花として印象的なものです。 スイセンも同様で、一年で最も寒いこの頃に花を見せてくれます。そして純白の花びらとともによき香りを持っているということも共通しています。 これらは、咲く季節の厳しさ、白い花、そして香りという組合せによって他の季節の花とはまた違った気品を感じさせる花です。 ウメとよく似て、2月ころに咲く純白の花である、野生のアーモンドの花、私は10数年ほど前の2月下旬、シナイ山のふもとの修道院の庭で咲いていたのを見る機会がありました。 |
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(なお、栽培種の花びらはやや赤みがかっています。)そのときの真っ白な花の印象が今も強く残っています。そしてすぐに神が預言者エレミヤに語られた言葉を思いだしたのです。真冬の寒さでほかのものが眠ったようになっている時期でも、花を開いて見守っているアーモンドの白い花、それは神の眠ることのないまなざしを、さらに、神が、神のことばが実現するのを見守っている象徴として用いられているのです。(旧約聖書 エレミヤ書1:11〜12)
ウメの花の白さ、真冬に咲くこと、香り、このような組合せは、人間においても比喩的な意味で有りうることで、どのような厳しい状況にあっても、花を咲かせ続け、この世の汚れに染むことなく、神の国の香りを感じさせるということです。それは、完全なかたちとしてはキリストだけに見られることです。 私たちはそうしたよきものを本来持ち合わせていないものですが、キリストに結びつくときにはその度合いに応じて与えられるものだと言えます。
「心の貧しい人たちは幸いだ。天の国はあなた方のものである。」と言われています。心の貧しいとは、心に何等の高ぶり、傲慢を持たず、幼な子のような心です。そのような心で主を仰ぎ、人生の真冬にも花を咲かせていくことができるように導かれたいと願います。 (文、写真とも.YOSHIMURA) |
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