イワタバコ 岐阜県恵那市の山中にて 2013.7.28
このイワタバコは、下に添えてある滝の近くの岩肌に自生していたもの。恵那市串原という山中にあるハム工房ゴーバルでの聖書集会の帰途に、渓谷沿いの植物を調べていたら、一般には気付かれないようなところにあるのをが見つけたのです。これは、その葉がタバコの葉に似ているからその名があります。赤紫色の美しい花を咲かせ、湿っ岸壁のようなところに育ちます。
あまり日が当たらなくともこのように、みずみずしい葉と花をもって私たちの目を引きつけるのです。
こうした渓谷沿いの植物は概して日があまり当たらないので、目立つような花は多くなく、ほかにはダイモンジソウ、ジンジソウといったユキノシタ科の白い地味な花をつけるものがあります。
アルプスや北海道の高山に咲く、コマクサは、ほかの植物が育たないような高山の砂礫の中という厳しい環境に生育して、美しい花を咲かせますが、このイワタバコは対照的に、水のしぶきがかかるような湿ったところです。まったく異なる環境において、このような美しい花が創造されている不思議に驚かされます。 (写真・文ともT.YOSHIMURA)
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