エビネ 徳島県小松島市 日峰山(植栽) 2009.4.28
エビネは、前回に出したシュンランとともに、春に咲く蘭の仲間で、これは、花の美しさのゆえに、多くの人に愛好されてきた花です。シュンランが地味な色合いなのに対して、このエビネはさまざまの色のものがあり、形も美しいものが多いのです。この写真のエビネは、キリスト者の友人からずっと以前に分けてもらったものをわが家の山の自然の土地に植えたもので、毎年咲き続けています。
野生のエビネには、大分以前に私は二度しか出会ったことがありません。それだけにこうした自然のたたずまいのなかで春になると大地からこのような美しい花を咲かせ、神の国の美しさの一端を語りかけてくれるのはとてもありがたいことです。
エビネは、森林の下に咲く花で、1日に1〜2時間程度日光があたり、あとは木漏れ日程度の状態でこのようによい花を咲かせます。植物もさまざまで、日当たりがよくなければ花も咲かないものもあれば、このようにわずかの日の光でも立派な花を咲かせるのもあります。
人間の世界にあっても、このエビネのように、わずかの光しか当たっていない木陰のようなところにあってもなお、立派な心の花を咲かせることのできる人もいます。それは、神のいのちの言葉を受けて生きている人だと言えます。聖書にあるように、み言葉に従う道を歩むときには、その人は水のほとりに植えた木のように、葉が茂り、豊かな実を結ぶ(詩篇第一篇)と記されているとおりです。私たちも人生の暗い谷間にあっても、主の光を受けて魂が照らされ、実を結ぶようにと導かれたいと思います。
(写真、文ともにT.YOSHIMURA)
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