アヤメ
学名 Iris sanguinea
わが家にて
2007.5.4
日本は多くのアヤメの種類があります。最近は、外国のアヤメのなかまが多く見られますが、このアヤメは日本で昔からあったもので、ところによって大群生しています。
アヤメという名前は、この写真に大きく写っている外側の花びらに美しい模様があることからついたと推測されていますが、葉の並列する様子から美しいあやがあると考えられた、とも説明されています。
私がかつて白馬岳に登るとき、山の静けさのなかで登りたいというのが願いであったので、たいていの登山者が登るコースとは異なる、かなり離れた山から登りはじめたのですが、そのときだいぶ登ったところで、思いがけずアヤメの大群生があり、目をみはったことを今も思いだします。
そのような群生は四国や他の山でも見たことがなかったし、今に至るまでみていないもので、強い印象に残り、アヤメを見るとそのときのことがよみがえってきます。 アヤメの仲間の学名には、上に書いたように、 Iris (イリス)
という言葉が含まれています。
これは、ギリシャ語で「虹」を意味する言葉です。アヤメの仲間が、虹のように美しいということからつけられたのです。 英語では、Iris は、アイリス と読むので、オランダアヤメのことを、ダッチアイリス、ドイツアヤメはジャーマンアイリスといって花壇にも植えられ、広く知られています。虹は、聖書においては、ノアが、はこ船で救われた後に、大空に現れ、それは神が、人や動物などに対して与えた契約のしるしとなっています。(創世記
9章)
また、新約聖書の黙示録では、神の霊に満たされて普通では決してみることのできない、神のおられるところが見えた。そして「その周りには、エメラルドのような虹が輝いていた。」(黙示録4:3)
とあって、エメラルドの美しい碧(みどり) 色の虹が、神のまわりに広がっていたと記されています。
私たちも、アヤメを見るとき、その学名から、イリスすなわち虹を思い、その虹から、このように神の約束のお心を、さらには、神のまわりをとりまいている希望の色、碧色に輝く虹をも思い起こすことができます。 (写真、文ともにT.YOSHIMURA)
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