ツリガネニンジン(キキョウ科) |
この野草の花は、伊吹山の1000メートルを越える山道に見られたものです。このような山地でなくとも、平地の野にも見られますが、徳島では、あまり見られなくなっています。高さは30cm〜1mほどです。キキョウの仲間(*)だということはその薄紫色や形からも感じられます。 この写真の花は、頂上へ向かう一般の道とは違って、ほとんど人が通っていない山道で見出したものです。天に向かい、また周囲の自然のただなかで、さわやかな声で賛美しているかのような雰囲気があります。この花は、おそらくだれによっても愛され、親しみを感じさせると思われます。人間には好みや相性というのがあって、だれでもが近づきやすい人というのはそう多くはないと思われます。 |
対立や憎しみ、嫌悪など、入り組んだ人間感情の錯綜するなかで、この花は、そうした混乱に決して巻き込まれない清いすがたを私たちに提示し、神の国を指し示すものとなっています。 | |