ウコンウツギ 大雪山(赤岳) 2013.7.16 撮影
この花は、日本では本州北部―岩手、青森の高山と北海道の高山にだけみられるウツギの仲間なので、大多数の人たちには、直接に見ることができない花です。
ウコン(その根茎は黄色い染料の原料、また、薬用、カレー粉などに使われる。)のような黄色の花ということでこの名がついています。
これは、赤岳頂上への道の少し下部に見られた。徳島では聞いたことのな小鳥たちの澄んださえずりのある樹林帯の小さな谷沿いにてしずかに語りかけるように咲いていたものである。
この地上には、平地からこのような高山に至るまで、赤、白、青、青紫、ピンク、黄色等々、さまざまの色の花がある。それらの色彩が花のそれぞれ独特の姿、形とあいまって、人間の心に向けられて咲いているのを感じる。
私たちは、山々を覆う緑とそのなかにそびゆる樹木の力強さ、さらにそのなかに沈黙しつつ咲く美しい花々、また日あたりのよいところには別の多様な野草たち―と実に変化に富んだ植物たちに出会う。
それらすべては神の国の美と力と清さ、そしてその限りない多様性を指し示しているし、また神はそうしたさまざまのものをもって現代の私たちにも語りかけておられる。 (文・写真ともT.YOSHIMURA)
|