コバイケイソウ   秋田駒ヶ岳     2018.7.20 コバイケイソウ   秋田駒ヶ岳     2018.7.20

この花は、高さが1メートルほどにもなって花の咲く時期には、離れたところからも目につく花であり、高山ではよく見かける花です。 

私はかつて福島県の吾妻連峰の高山にある大きな池を取り巻くように、何年に一度というほどの、この花の大群落があったのを今も思いだします。

それは、真っ白い花が手をあげて、神を賛美しているような姿と周囲の湖のような広い水面と調和していたのです。

 この写真は、それと対照的に、緑の満ちあふれる東北の高山にあって、ほとんど見る人もない場所にあってその清楚で美しい姿を見せていました。

秋田駒ヶ岳自体は、高山植物のとくに豊かな山で多くの人々が訪れますが、この花を撮影した地域は、道の一部崩壊のために、下山危険個所となっている道の途中であったため、ほとんどの人は訪れない静かな道だったのです。

人の声や姿もなく、ただ神の直接に創造された白い花が神を賛美しているーという光景に、しばしたたずんでその姿と声なき声に耳を傾けました。

こうした高山の植物は、たしかに、この世の闇とは無縁の神の国の光を感じさせるものです。

 

人間が植えたのでもなく、人間の考えで美しくしようとしたのでもなく、また人間なら美しく着飾って

人に見てもらおうとするけれども、そうした気配はみじんもなく、ただ、大自然のなかで、静寂のなかでその清さと美とを注ぎだしていたのです。

人間の世界は、昔からどこまでいっても罪深いもの、しかし、こうした自然は、罪なき世界ー神の国を指し示しています。(写真、文ともにT.YOSHIMURA

コバイケイソウ 秋田駒ヶ岳 2018.7.20
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