申命記講話

22章5-24章
「奴隷であったことを思い起こす」
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新共同 申  22:5-6

22:5 女は男の着物を身に着けてはならない。男は女の着物を着てはならない。このようなことをする者をすべて、あなたの神、主はいとわれる。

◆母鳥と雛鳥

22:6 道端の木の上または地面に鳥の巣を見つけ、その中に雛か卵があって、母鳥がその雛か卵を抱いているときは、母鳥をその母鳥の産んだものと共に取ってはならない。

 

新共同 申  23:1-26

23:1 だれも父の妻をめとって、父の衣の裾をあらわにしてはならない。

◆会衆に加わる資格

23:2 睾丸のつぶれた者、陰茎を切断されている者は主の会衆に加わることはできない。

23:3 混血の人は主の会衆に加わることはできない。十代目になっても主の会衆に加わることはできない。

23:4 アンモン人とモアブ人は主の会衆に加わることはできない。十代目になっても、決して主の会衆に加わることはできない。

23:5 それは、かつてあなたたちがエジプトから出て来たとき、彼らがパンと水を用意して旅路で歓迎せず、アラム・ナハライムのペトルからベオルの子バラムを雇って、あなたを呪わせようとしたからである。

23:6 あなたの神、主はバラムに耳を傾けず、あなたの神、主はあなたのために呪いを祝福に代えられた。あなたの神、主があなたを愛されたからにほかならない。

23:7 あなたは生涯いつまでも彼らの繁栄や幸福を求めてはならない。

23:8 エドム人をいとってはならない。彼らはあなたの兄弟である。エジプト人をいとってはならない。あなたはその国に寄留していたからである。

23:9 彼らに生まれる三代目の子孫は主の会衆に加わることができる。

◆陣営を清く保つこと

23:10 あなたが敵に向かって陣を張るならば、注意して、すべての汚れから身を守らねばならない。

23:11 夜、夢精によって汚れた者は、陣営の外に出て行き、中に入らず、

23:12 夕方になって水で体を洗い、日没に陣営に戻ることができる。

23:13 陣営の外に一つの場所を設け、用を足すときは、そこに行きなさい。

23:14 武器のほかに杭を用意し、外でかがむときには、それで穴を掘り、再びそれで排泄物を覆いなさい。

23:15 あなたの神、主はあなたを救い、敵をあなたに渡すために、陣営の中を歩まれる。陣営は聖なるものである。主があなたの中に何か恥ずべきものを御覧になって、あなたから離れ去ることのないようにしなさい。

◆逃亡奴隷の保護

23:16 主人のもとを逃れてあなたのもとに来た奴隷を、その主人に引き渡してはならない。

23:17 あなたの間に、すなわちあなたのどこかの町の彼が選ぶ場所に、望むがままにあなたと共に住まわせなさい。彼を虐げてはならない。

◆神殿で禁じられていること

23:18 イスラエルの女子は一人も神殿娼婦になってはならない。また、イスラエルの男子は一人も神殿男娼になってはならない。

23:19 いかなる誓願のためであっても、遊女のもうけや犬の稼ぎをあなたの神、主の宮に携えてはならない。いずれもあなたの神、主のいとわれるものだからである。

◆利子

23:20 同胞には利子を付けて貸してはならない。銀の利子も、食物の利子も、その他利子が付くいかなるものの利子も付けてはならない。

23:21 外国人には利子を付けて貸してもよいが、同胞には利子を付けて貸してはならない。それは、あなたが入って得る土地で、あなたの神、主があなたの手の働きすべてに祝福を与えられるためである。

◆誓願

23:22 あなたの神、主に誓願を立てる場合は、遅らせることなく、それを果たしなさい。あなたの神、主は必ずそれをあなたに求め、あなたの罪とされるからである。

23:23 誓願を中止した場合は、罪を負わない。

23:24 唇に出したことはそれを守り、口で約束した誓願は、あなたの神、主に誓願したとおりに実行しなさい。

◆人の畑のもの

23:25 隣人のぶどう畑に入るときは、思う存分満足するまでぶどうを食べてもよいが、籠に入れてはならない。

23:26 隣人の麦畑に入るときは、手で穂を摘んでもよいが、その麦畑で鎌を使ってはならない。

 

新共同 申  24:1-22

24:1 人が妻をめとり、その夫となってから、妻に何か恥ずべきことを見いだし、気に入らなくなったときは、離縁状を書いて彼女の手に渡し、家を去らせる。

24:2 その女が家を出て行き、別の人の妻となり、

24:3 次の夫も彼女を嫌って離縁状を書き、それを手に渡して家を去らせるか、あるいは彼女をめとって妻とした次の夫が死んだならば、

24:4 彼女は汚されているのだから、彼女を去らせた最初の夫は、彼女を再び妻にすることはできない。これは主の御前にいとうべきことである。あなたの神、主が嗣業として与えられる土地を罪で汚してはならない。

◆人道上の規定

24:5 人が新妻をめとったならば、兵役に服さず、いかなる公務も課せられず、一年間は自分の家のためにすべてを免除される。彼は、めとった妻を喜ばせねばならない。

24:6 挽き臼あるいはその上石を質に取ってはならない。命そのものを質に取ることになるからである。

24:7 同胞であるイスラエルの人々の一人を誘拐して、これを奴隷のように扱うか、人に売るのを見つけたならば、誘拐したその者を殺し、あなたの中から悪を取り除かねばならない。

24:8 重い皮膚病については、細心の注意を払い、すべてレビ人である祭司が指示するとおりに行いなさい。わたしが彼らに命じたとおり忠実に守りなさい。

24:9 エジプトから出た後の旅路で、あなたの神、主がミリアムになさったことを思い起こしなさい。

24:10 あなたが隣人に何らかの貸し付けをするときは、担保を取るために、その家に入ってはならない。

24:11 外にいて、あなたが貸す相手の人があなたのところに担保を持って出て来るのを待ちなさい。

24:12 もし、その人が貧しい場合には、その担保を取ったまま床に就いてはならない。

24:13 日没には必ず担保を返しなさい。そうすれば、その人は自分の上着を掛けて寝ることができ、あなたを祝福するであろう。あなたはあなたの神、主の御前に報いを受けるであろう。

24:14 同胞であれ、あなたの国であなたの町に寄留している者であれ、貧しく乏しい雇い人を搾取してはならない。

24:15 賃金はその日のうちに、日没前に支払わねばならない。彼は貧しく、その賃金を当てにしているからである。彼があなたを主に訴えて、罪を負うことがないようにしなさい。

24:16 父は子のゆえに死に定められず、子は父のゆえに死に定められない。人は、それぞれ自分の罪のゆえに死に定められる。

24:17 寄留者や孤児の権利をゆがめてはならない。寡婦の着物を質に取ってはならない。

24:18 あなたはエジプトで奴隷であったが、あなたの神、主が救い出してくださったことを思い起こしなさい。わたしはそれゆえ、あなたにこのことを行うように命じるのである。

24:19 畑で穀物を刈り入れるとき、一束畑に忘れても、取りに戻ってはならない。それは寄留者、孤児、寡婦のものとしなさい。こうしてあなたの手の業すべてについて、あなたの神、主はあなたを祝福される。

24:20 オリーブの実を打ち落とすときは、後で枝をくまなく捜してはならない。それは寄留者、孤児、寡婦のものとしなさい。

24:21 ぶどうの取り入れをするときは、後で摘み尽くしてはならない。それは寄留者、孤児、寡婦のものとしなさい。

24:22 あなたは、エジプトの国で奴隷であったことを思い起こしなさい。わたしはそれゆえ、あなたにこのことを行うように命じるのである。

 

新共同 申  25:1-19

25:1 二人の間に争いが生じ、彼らが法廷に出頭するならば、正しい者を無罪とし、悪い者を有罪とする判決が下されねばならない。

25:2 もし有罪の者が鞭打ちの刑に定められる場合、裁判人は彼をうつ伏せにし、自分の前で罪状に応じた数だけ打たせねばならない。

25:3 四十回までは打ってもよいが、それ以上はいけない。それ以上鞭打たれて、同胞があなたの前で卑しめられないためである。

◆脱穀する牛の保護

25:4 脱穀している牛に口籠を掛けてはならない。

◆家名の存続

25:5 兄弟が共に暮らしていて、そのうちの一人が子供を残さずに死んだならば、死んだ者の妻は家族以外の他の者に嫁いではならない。亡夫の兄弟が彼女のところに入り、めとって妻として、兄弟の義務を果たし、

25:6 彼女の産んだ長子に死んだ兄弟の名を継がせ、その名がイスラエルの中から絶えないようにしなければならない。

25:7 もし、その人が義理の姉妹をめとろうとしない場合、彼女は町の門に行って長老たちに訴えて、こう言うべきである。「わたしの義理の兄弟は、その兄弟の名をイスラエルの中に残すのを拒んで、わたしのために兄弟の義務を果たそうとしません。」

25:8 町の長老たちは彼を呼び出して、説得しなければならない。もし彼が、「わたしは彼女をめとりたくない」と言い張るならば、

25:9 義理の姉妹は、長老たちの前で彼に近づいて、彼の靴をその足から脱がせ、その顔に唾を吐き、彼に答えて、「自分の兄弟の家を興さない者はこのようにされる」と言うべきである。

25:10 彼はイスラエルの間で、「靴を脱がされた者の家」と呼ばれるであろう。

◆組み打ちの場合

25:11 二人の男が互いに相争っているとき、一方の妻が近づき、夫が打たれるのを救おうとして、手を伸ばし、相手の急所をつかんだならば、

25:12 その手は切り落とされねばならない。憐れみをかけてはならない。

◆正しい秤

25:13 あなたは袋に大小二つの重りを入れておいてはならない。

25:14 あなたの家に大小二つの升を置いてはならない。

25:15 あなたが全く正確な重りと全く正確な升を使うならば、あなたの神、主が与えられる土地で長く生きることができるが、

25:16 このようなことをし、不正を行う者をすべて、あなたの神、主はいとわれる。

◆アマレクを滅せ

25:17 あなたたちがエジプトを出たとき、旅路でアマレクがしたことを思い起こしなさい。

25:18 彼は道であなたと出会い、あなたが疲れきっているとき、あなたのしんがりにいた落伍者をすべて攻め滅ぼし、神を畏れることがなかった。

25:19 あなたの神、主があなたに嗣業の土地として得させるために与えられる土地で、あなたの神、主が周囲のすべての敵からあなたを守って安らぎを与えられるとき、忘れずに、アマレクの記憶を天の下からぬぐい去らねばならない。