今月の聖句 兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。 (ロマ十二・10) 混乱の中で 最近とくに異常なほど少年の特異な犯罪が続出している。仲間や自分の親の命を奪ったり、生涯にわたって苦しむような重い傷を与えるような行動は、それは他人をも自分をも生きている限り、償いようのない苦しみに巻き込むことになるのが見えないのだろう。 しかし、そのような混乱のなかにも、光は依然としてある。 キリスト教の不滅の価値は、いかなる事態が生じようとも、決して自分が捨てないかぎり希望を失わないでいられるということだ。 いかなる出来事が生じようも、それでも神はいる、神の愛はあると信じ続けるものには、たしかに神の存在や、神の愛を実感できるような人と出会ったり、出来事が生じたりする。 闇はだれも見たくない、しかし闇は周囲にある。闇深くなれば、いよいよ絶望するほかはない。しかし、キリスト者はその闇の深まるならますますはっきりと光を実感することができる。 「闇のなかに光は輝き続けている」ゆえに、キリストと結びついているかぎり、私たちは闇が深まるように見えても、そのなかで真理の光をますます明瞭に見るようになるだろう。 |