はこ舟 2003年10月 513号
内容・もくじ
風にあたる
勝つことがすべて
受け身に生きる
語りかける神 創世記三十四章より
神への讃美のために戻ってきた人(ルカ福音書17章より)
休憩室
ことば(史記、ボンヘッファー)
返舟だより
風にあたる 2003/10/1
秋の風が吹き渡る。川岸にてその風を受けているとき、それは天来のものだと感じる。
この世の汚れた世界には決して染まらない世界からの風と感じる。それに気付くもの気付かないものの別なく、風は吹き渡る。そして心開いているものの中に入っていき、汚れたものを一掃してくれる。
主イエスが言われたように、善人にも悪人にも太陽の光は注がれ、雨も降り注ぐ。
天来の風もまた同様である。
聖書にもこの世と異なる風が吹いている。新聞や雑誌、テレビなどとはまったく違った世界からのメッセージをたたえて、静かにそよいでいる。ときには激しく私たちの心に吹いてくる。
寒い日にたき火にあたってぬくもりを与えられるように、私たちもこの世の塵にまみれた冷たい風でなく、秋の空に吹き渡る風、神の国から吹いてくる風にあたってそのぬくもりと清めを受けよう。