詩から 2006/9
○(水野源三の詩)
神様
今日もみ言葉をください。
一つだけで結構です。
私の心は、
小さいですから
たくさんいただいても
あふれてしまい
もったいないので
・たった一つのみ言葉であっても、それが直接に神から、主イエスから与えられたと実感するとき、大きな力となる。人間同士でも、一言の愛のこもったまなざしや言葉で支えられるのであるから。
○大海(おおうみ)の 水底(みなそこ) 響(とよ)み 立つ波の 寄せむと思へる 磯のさやけさ
(万葉集 巻七・ 1201)
・大いなる海の底までとどろかせて、波が岩肌荒い磯に打ち寄せている。何と清々しいことか!
この詩人は、重々しい波音を聞きつつ、真っ白い波を打ち寄せている海、その磯全体に何ともいえない清々しいものを感じたのである。大海原の真っ青な深い色、そして力をもって打ち寄せる白い波、そこに心をも澄み渡らせるようなものを感じ取ったのである。自然の光景や色彩、音は私たちの心にこのような天来のものを注いでくれる。