編集だより
来信より
○「核廃絶と憲法九条」について、戦争廃絶こそ、全人類の最大眼目である、日々、見逃している盲点を明示され、剔抉(えぐりだす)してくださり、ハッとさせられました。(関東地方の方)
○…岡田利彦さんの、「黎明」という絵をながめていると、何か平安に満たされるような(聖霊が降ってくるような)思いがします。…(九州の人)
・ 北海道・釧路の画家、岡田利彦さんはキリスト教のさまざまの絵を書いておられます。最近の絵に、「黎明」というのがあります。
キリストの弟子たちが、ガリラヤ湖上にて、夜通し逆風のために波に苦しめられ、夜明けごろになってもなお、目的地に着くことができなかった。
疲労困憊(ひろうこんぱい)していた夜明けころ、イエスが湖の上に現れ、歩いて弟子たちのところに来られた。 この絵では、夜明けの光を背後に受けつつ、弟子たちの乗っている舟に近づく姿が描かれています。
目的地に進んでいこうとしても、どうしても能力や堅固な意志の不足、この世の戦いや、病気、自分の内なる弱さ、罪深さ、周囲の人たちの反対や妨げなどによって進むことができない、ということはだれでもしばしば経験していることです。
そうした弱さに苦しめられて人生の大波のゆえに呑み込まれ、あるいは沈んでしまうことも多くあります。
そのようなところに、イエスが現れて下さる。それはまさに私たちの魂の夜明けです。私自身もそのような経験を与えられ、そこから生涯の方向が変えられました。
主イエスだけは、どのような逆風の中であっても、また荒波たける海でも、静かにそこに立って下さる。そして私たちのところに来てくださることを思いださせてくれる絵です。