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(353)私は自分 の限界を自覚している。この自覚こそ、私の唯一の力なのである。
私の人生で、いかなることがなし得たにせよ、それは何にもまして、自分の限界を知っていたということから生まれたのである。(ガンジー )

I am conscious of my own limitations.That consciousness is my only strength.
Whatever I might have been able to do in my life has psroceeded more than anything else out of the realization of my own limitations.(「Gandhi- ALL MEN ARE BROTHERS」35P)

・ガンジーは、インドという広大な面積と人口を持つ国をイギリスの支配から独立させるのに最も大きな力を及ぼした。しかも、いかなる武力や権力を用いず、非暴力、断食、祈りといった信仰にかかわる手段によってこのような社会的、政治的な広範な規模の日々を動かして独立へと導いたということは、前例のないようなことであった。
その彼の驚くべき力の根源は、自分の力の限界を深く知っていることにあった。これは、一般的に、自信をもてといわれ、強い自信と実行力を持つ人が大きなはたらきをするように思われていることとは全く異なる。
自分の限界を知ればこそ、自分という人間を超えた存在の力を真剣に求めるようになる。これはそのまま、キリスト教における「弱きところに神の力は現れる」、「神の国は、心の貧しい者のものである」といった真理と通じるものがある。
キリスト教における最大の使徒パウロは、「自分は罪人のかしら」であるいう実感を持っていたし、自分はよいことを意図してもどうしてもそれができない死のからだをもった存在であること―自分の決定的な限界をいつも自覚していた。そこにあの大いなるはたらきの根源があった。

(354)信仰は、創意に富む。

Faith is full of inventions.
(スパージョン 「朝ごとに」9月7日)

・スパージョンは19世紀イギリスの代表的な福音宣教者。
「主をおそれることは、英知の初め」と言われている。神を信じ敬うこと、神を愛することは、さまざまの創意を生み出す。ことに最も重要な、人の魂の救いのために、さまざまの方法を考えだす、というより、そのようないろいろな創意を神が示される。
スパージョン自身、かれの多様な活動や、生き生きした詩的な語り方は、かれの信仰から生まれた創意そのものであった。 また、日本語と英語に関して、それぞれの辞書が作られたことのように、多くの言語が次々と別の言語に訳されていったのも、福音という最も重要な真理を伝えようとするところから考え出されたことであった。
音楽も、讃美歌から、絵画もキリスト教の壁画などから、文字もキリスト教を伝えようとして生み出された、福祉とか女性の重要性、差別の撤廃等々 実にさまざまのものが、キリスト教から生まれてきた。現代においても、神を愛し、キリストを信じることこそは、あらゆる創意の源となる。


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