リストボタンことば 2005/4


208)愛というのは、力であって、使えば使うほどあふれてくる。泉のように汲めば汲むほど湧き出てくるし、使えば使うほど育ってくるものなのです。(「人間としてどう生きるか」渡辺和子著)

・ここで言う愛とは、自然のままの人間が持っている親子や友人、男女に生じる人間の愛でなく、神からの無差別的な愛を指している。人間的な愛は、この言葉に言われているような本質がなく、特定の人にだけ自分の感情を結びつけるために相手の態度で大きく左右されるし、裏切られたりすると憎しみになる。さらにこうした愛はそれを持てない人からのねたみを引き起こすことも多い。
神からの愛は、特定の人でなく、だれにでも及ぶ本質を持っていて、それゆえ主イエスは、隣人を愛せよと言われた。神の愛を受けるならそれが可能になるということである。
自分の近くに置かれた人、それがどのような人であっても、また自分の好き嫌いの感情で対処するのでなく、その人が最善になるようにとの願いの心が、神からきた愛だといえる。そのような愛については使えば使うほど、増えてくる。愛に限らず、神が持っておられる真実や正しさ、あるいは清さなども同様で用いるほど、自分の内にもまた相手や周囲にも増えるという本質がある。
キリストの愛はたしかに、無数の人によって用いられ、泉のように世界にあふれてきた。それが世界にキリストのことが伝わっていく原動力になっている。


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